JRA福永祐一「お手馬不在」で「あの馬」が急浮上!? 桜花賞(G1)九州娘・ヨカヨカを手放した「新オークス男」が選ぶのは……
前走のフィリーズR(G2)で幸騎手に乗り替わり2着となったヨカヨカ。それ以前は福永祐一騎手が手綱を執り、阪神JF(G1)でも5着と健闘した実力馬だったが、幸騎手の継続騎乗で本番へ向かうこととなった。
この決定により、現在リーディング2位の福永騎手が、桜花賞へ出走を予定する「お手馬不在」という状況に陥っている。
今月6日に行われたチューリップ賞(G2)では1着同着となったが、その2頭、川田将雅騎手が騎乗したエリザベスタワー、武豊騎手が騎乗したメイケイエールともに、この後は同コンビで桜花賞へ向かうことが濃厚だ。
その他、クイーンC(G3)で3連勝を飾ったアカイトリノムスメは横山武史騎手、2着だったアールドヴィーヴルは賞金的に微妙なラインだが、松山弘平騎手での桜花賞参戦が決まっている。
また、阪神JF(G1)を勝ったソダシは、吉田隼人騎手で桜花賞に直行することが決まっている。同2着のサトノレイナスもC.ルメール騎手で直行する見込みだ。
ただ、ルメール騎手がサトノレイナスを選んだことにより、鞍上が浮いている馬もいる。フェアリーS(G3)優勝のファインルージュと、紅梅S(L)を勝利したソングラインだ。
これら2頭は、前走ルメール騎手が騎乗。ともに桜花賞の参戦が決まっているが、未だ鞍上の発表はない。
「ファインルージュ、ソングラインどちらも美浦所属の馬ですね。だからといって福永騎手が騎乗する可能性がないわけではありませんが、今年は一度も福永騎手を起用していない厩舎だけに依頼がいくかは微妙といえるでしょう。
チューリップ賞3着のストゥーティ(牝3歳、栗東・奥村豊厩舎)は、福永騎手が3走前に騎乗。新馬戦でも勝利に導いているだけに、こちらに騎乗する可能性が高いのではないでしょうか」(競馬記者)
デイリー杯2歳S(G2)勝ち馬で朝日杯FS(G1)でも3着となったレッドベルオーブを、新馬戦で負かしているストゥーティ。ヨカヨカとの力関係はなんともいえない部分だが、確かにこちらを選択する可能性も十分にありそうだ。
かつては「牝馬の福永」といわれることもあった福永騎手。オークスでは2004年から4年連続連対(3勝2着1回)という驚異的な成績を残し、自らを「新オークス男」とも語っていた。
これまでストゥーティはデビュー戦勝利後、アルテミスS(G3)4着、その後の3戦は全て3着と、実績が示す通り決め手に欠ける部分もあるが、仮に福永騎手の騎乗が決まれば、弱点をどのように克服するのか手腕が問われるところだろう。
今週のフラワーS(G3)、ファルコンS(G3)が終われば、桜花賞の出走ボーダーもほぼ決定。桜花賞、そしてオークスに向けて、福永騎手が牝馬クラシックで選ぶ馬に注目が集まる。
3歳牝馬三冠レースでは2008年のローブデコルテ(オークス)以降、2016年のヴィブロス(秋華賞)のみと、勝利から遠ざかっている福永騎手。「新オークス男」の名に懸けて、今年こそは牝馬クラシックでの活躍を期待したい。