有馬記念で、デムーロ騎手がサトノダイヤモンドよりも「警戒すべき」と名を挙げた意外な「大穴馬」とは
1番人気のヴォルシェーブに騎乗していたデムーロ騎手は道中、デニムアンドルビーと同じように後方からの競馬を展開。最後の直線ではデニムアンドルビーが内に、ヴォルシェーブが外に持ち出されたが、結果はデニムアンドルビーが先着。それも同じような位置からの末脚比べで、0.4秒の差を付けられている。
さらにデニムアンドルビーは最後の最後で前が壁になり、ラスト50mほどはほとんど追わずにゴールしている。レース後、M.バルザローナ騎手が「直線で前に壁がなかったら、もっと上位はあった」とコメントした通りの内容だった。
かつて、前年の宝塚記念後に屈腱炎となり、約1年半の長期休養を経て金鯱賞で復帰。そのまま有馬記念に進んだ馬がいる。2013年のウインバリアシオンだ。
このウインバリアシオンもまた金鯱賞では後方からレースを進めて、メンバー2位の上がりを披露。一叩きされた有馬記念ではオルフェーヴルにちぎられたものの、2着を確保している。
ウインバリアシオンは日本ダービーや菊花賞、天皇賞・春でも2着した有力馬だったが、今年のデニムアンドルビーもまたオークスで3着し、古馬になってもジャパンCや宝塚記念で2着したようにスケールに大きな差はない。
それにデニムアンドルビーには、有馬記念に対して血統の大きな後押しがある。
「デニムアンドルビーの母ベネンシアドールは、名牝フェアリードールの娘として有馬記念で3着したトゥザヴィクトリーとは姉妹の間柄です。
そのトゥザヴィクトリーからは、有馬記念で2着したトゥザワールドと3着したトゥザグローリーの兄弟がおり、一族の有馬記念への適性は抜群。この兄弟は共にデニムアンドルビー母父にあたるキングカメハメハの産駒で、血統背景が非常に似ている点も好感が持てますね。『適性』という意味では、このメンバーでも指折りの血統だと思います」(競馬記者)