JRA 大阪杯(G1)同週勝利でリチャードを追う!? 期待の良血馬・スワーヴエルメが「プラス22kg」でデビュー戦から一変!
3日、中山競馬場で行われた5Rの未勝利戦は、スワーヴエルメ(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎)が優勝。デビュー前から大きな注目を集めていた良血馬が、初戦からの一変を見せた。
スワーヴエルメの母は、フィリーズレビュー(G2)を勝利し、桜花賞(G1)3着、オークス(G1)4着とクラシックでも健闘したアイムユアーズ。古馬となってからもクイーンS(G3)を連覇し、重賞を4勝した活躍馬だ。
父はドゥラメンテで、スワーヴエルメは初年度産駒の最高額となる1億9440万円で取引された高額馬。馬主はNICKS(ニックス)であり、G1・2勝のスワーヴリチャード同じオーナーである。
昨年7月のデビュー戦は、D.レーン騎手を鞍上に迎え単勝1.8倍の1番人気に推されたが、タウゼントシェーンの切れ味に屈し2着。それから9カ月ぶりのレースとなった今回は、前走からプラス22kgと大きく成長した姿での出走となった。
レースは18頭立ての芝2000m戦。スワーヴエルメは、まずまずのスタートから好位4番手を追走した。
1番人気のレッドロワが外から2番手に押し上げ、それを見る形で道中を進むと4コーナーでは先頭に並びかけ直線へ。残り200mを過ぎてレッドロワを競り落とすと後続の追撃も振り切り、最後は2着のネイチャーシップに1馬身半の差をつけてゴールした。
騎乗した石橋脩騎手は、レース後「間隔を開けて気持ちと体が整っていましたが、1週前追い切りに乗った際は、まだこれから良くなりそうな感じを受けたんです。競馬へ行けば才能を感じる走りをしてくれましたが、まだまだもっと良くなると思います」とコメント。先を見据えた言葉からは、同馬への期待感が伝わってくる。
「オーナーのNICKSといえば、やはり過去の活躍馬としてスワーヴリチャードが思い出されます。ジャパンC(G1)、大阪杯(G1)を勝利し、日本ダービー(G1)でも2着と健闘した活躍馬ですが、購買価格は1億6740万円とスワーヴエルメと同じ高額馬でした。
スワーヴリチャード以降G1勝ち馬が出ていませんから、当然スワーヴエルメにかける期待は大きいと思いますよ。血統的にもそうですが、石橋騎手のコメントからは今後の上積みも大きそうです。これからの活躍に期待したいですね」(競馬記者)
奇しくもスワーヴエルメが未勝利戦を勝ち上がったのは、スワーヴリチャードが勝利した大阪杯と同週。石橋騎手の誕生日だったことも、何かの縁なのかもしれない。
3歳馬のスワーヴエルメにとって、大舞台へ向けた挑戦は始まったばかり。偉大な先輩スワーヴリチャードのような活躍に期待したいところだ。