武豊騎手、激動の2016年「父・邦彦さん死去」「弟・幸四郎騎手の調教師転身」デビュー30周年は大きな節目の年 ~2016年競馬界プレイバック4~
12月8日、日本中央競馬会(JRA)はHP上で『2017年度 新規調教師免許試験合格者』の発表。そこに武幸四郎騎手の名前があったのだ。
昨年から騎乗数をセーブしており、調教師試験に備えているという噂があった武幸四郎騎手。この秋には”トレードマーク”だったメイショウマンボとのコンビも解消し、いよいよ調教師転身に向けて本腰を入れ始めたと思われていた。
そういった中での調教師試験の合格。世間一般からも「非常に高い関門」といわれている試験の突破には、並々ならぬ努力があったことは想像に難しくはない。
この日、香港国際競走に騎乗するため遠征していた武豊騎手は、翌日に海外から自身のHPを更新。「テンションが上がります」と、弟の”門出”に喜びを隠し切れないようだった。
「調教師としても人間としても父親(武邦彦元調教師)が一生の目標」と語る武幸四郎騎手は事実上、来年の2月で騎手業を引退となる可能性が高い。今後は技術調教師として研修期間に入り、早ければ来年3月には新規開業となる見込みだ。
将来の夢は当然、兄・豊騎手とのコンビでのG1制覇となるのだろう。
今年も確固たる存在感を放った本業とは別に「父の死」に加え「弟の調教師転身」とプライベートでも極めて大きな出来事を経て、デビュー30周年という節目の一年を終えた武豊騎手。
キタサンブラックとの凱旋門賞挑戦が予定されている来年は、どのような輝きを放つのか。31年目のシーズンも、競馬界を牽引するような活躍を期待したい。