キタサンブラックVSサトノダイヤモンド中心もライバル勢も虎視眈々!大阪杯G1昇格で俄然盛り上がる「古馬王道路線」~2017年春ローテーション考察その1~
今年も5日の中山金杯(G3)から始まる古馬中長距離の王道路線。
一昨年がラブリーデイ、昨年がヤマカツエースと勝ち馬の動向が注目されるところだが、今回は一足先に2017年の古馬王道路線を彩る「主役候補」の動向に注目したい。
大阪杯がG1昇格を果たしたことで、俄然注目が集まっている古馬王道路線。今年も競馬の中心として数多くの名勝負、そして日本競馬の悲願となる凱旋門賞(仏G1)制覇が期待される路線だが、その中心にいるのは昨年の有馬記念(G1)で歴史的な接戦を演じたサトノダイヤモンド(牡4歳、栗東・池江泰寿厩舎)とキタサンブラック(牡5歳、栗東・清水久詞厩舎)の2頭だろう。
JRA賞の受賞が濃厚で、昨年の年度代表馬さえ視界に入っている両雄。有馬記念後に陣営が発表したのは、今秋の凱旋門賞挑戦プランだった。有馬記念の激戦の続きは「世界最高峰の舞台で」という決意の表れに、多くの競馬ファンが歓喜している。
だが、この春のローテーションに関しては道が分かれそうだ。まずは日本統一に向け、国内専念の方針が発表されているサトノダイヤモンド。新設される大阪杯(G1)から始動し、天皇賞・春(G1)、宝塚記念(G1)とG1・3連戦を歩むことが濃厚だ。
それに対してキタサンブラックは、まだ確定ではないもののドバイ遠征が視野に入っている。ドバイに遠征するとなれば、芝2400mのドバイシーマクラシック(G1)が最有力だ。また、仮に国内専念でも昨秋は2000mの天皇賞・秋をパスしているだけに、大阪杯に参戦するのかは微妙なところ。
主戦の武豊騎手の都合も考慮されるところだが、昨年の大阪杯ではアンビシャスに足をすくわれているだけに、適性を重視して阪神大賞典(G2)や日経賞(G2)からの始動となってもおかしくはない。
有馬記念3着のゴールドアクター(牡6歳、美浦・中川公成厩舎)は昨年同様、日経賞からの始動が濃厚だ。ただ、その後はおそらく1番人気で惨敗した天皇賞・春をパスして宝塚記念に向かうことになるだろう。香港を中心とした海外遠征も視野に入っている。
大阪杯のG1昇格に最も歓喜しているのは、もしかしたら有馬記念4着のヤマカツエース(牡5歳、栗東・池添兼雄厩舎)の陣営かもしれない。