キタサンブラックVSサトノダイヤモンド中心もライバル勢も虎視眈々!大阪杯G1昇格で俄然盛り上がる「古馬王道路線」~2017年春ローテーション考察その1~
すでに重賞4勝を数え、その実力はいよいよG1制覇を意識するレベルに差し掛かろうとしている。昨年、一時はスランプに陥ったものの、12月には金鯱賞(G2)を制して有馬記念でも好走した本馬。特に重賞3勝を誇る2000mの大阪杯は望むところだ。多くの有力馬が休み明けの参戦となる中、きっちり前哨戦を使ってくる可能性も考えられるだろう。
G1初制覇の期待が高まっているのはシュヴァルグラン(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)も同様だ。すでにG2を2勝し、その能力を疑う者はいない。今年は連覇が懸かる阪神大賞典から始動し、大阪杯ではなく天皇賞・春に向かうことが濃厚だ。
現役最強の2勝馬サウンズオブアース(牡6歳、栗東・藤岡健一厩舎)も、昨年同様日経賞からの始動が候補に挙がっている。この馬もゴールドアクター同様、天皇賞・春をパスして宝塚記念に向かうことが濃厚。勝利を挙げているのがいずれも2000mであることを考慮すれば、大阪杯参戦も充分に考えられる。
ジャパンC(G1)組からは5着のリアルスティール(牡5歳、栗東・矢作芳人厩舎)に注目だ。
昨春、遠征したドバイターフ(首G1)でG1初制覇。世界の度肝を抜いたリアルスティールだが、秋の天皇賞でモーリスに食い下がり、その能力を改めて証明。今年は昨年同様、中山記念(G2)を使ってから、連覇を懸けてドバイターフに挑むことが濃厚だ。
菊花賞で2着したレインボーライン(牡4歳、栗東・浅見秀一厩舎)も今年の活躍が大きく期待される一頭だ。
NHKマイルC(G1)3着、札幌記念(G2)3着、菊花賞2着とイマイチ距離適性が把握し辛い本馬だが、現在のところローテーションは未定。ただ、主戦の福永祐一騎手を考慮すれば、シュヴァルグランと被る長距離戦線の参戦はなさそう。おそらく大阪杯がローテーションの中心となるだろう。シュヴァルグランの動向次第で宝塚記念ではなく、安田記念参戦まであり得る。
中距離戦線では誰もがその実力を認めるステファノス(牡6歳、栗東・藤原英昭厩舎)も大阪杯の優勝候補だ。
この秋は、天皇賞だけでなく香港Cでも3着し、改めてその能力が「G1級」であることを証明。移設された金鯱賞(G2)を使って大阪杯、香港のクイーンエリザベス2世C(G1)に挑む可能性が高い。
また、明け4歳勢で注目すべきは、やはり日本ダービー馬のマカヒキ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)だろう。
昨秋、凱旋門賞でキャリア初の大敗(14着)を喫してから休養に入ったマカヒキ。今年は新たにR.ムーア騎手を招聘して、京都記念(G2)からの始動が見込まれている。そこからドバイ遠征と大阪杯挑戦の両睨みといった格好だが、ムーア騎手の都合を優先するならドバイが濃厚か。いずれにせよ、復帰戦は大きな注目を集めそうだ。
皐月賞馬のディーマジェスティ(牡4歳、美浦・二ノ宮敬宇厩舎)も当然巻き返しが期待される存在だ。