JRA古川奈穂、永島まなみ活躍の中、新人「唯一の0勝」3世ジョッキーの大苦戦。「僕が新人賞を、父が障害リーディングを」騎乗停止中の父に朗報を
古川奈騎手の6勝に次ぐ5勝を挙げている小沢大仁騎手。3月6日のデビュー当日に初騎乗初勝利を飾ると、1日2勝。さらに3月28日の鈴鹿Sを制して、同期では特別戦勝利一番乗りと、その騎乗技術はルーキーのなかで「一番上手い」との声も挙がっている。
自身が愛知県瀬戸市出身であり、同郷の同じ歳でもある将棋界の新星になぞらえて「競馬界の藤井聡太」とよぶマスコミも現れるなど、今後ますます、注目を浴びる逸材だ。
注目といえば、「たけぞう」の名前で注目を集める永野猛蔵騎手。小沢騎手と同じ3月6日の初騎乗で挙げた初白星を含めて、現在まで男性騎手トップタイの5勝をマーク。地味ながら、4月第1週目から先週まで2週連続で勝利を挙げており、今週は3週連続勝利なるか注目したい。
その手足の長さで一躍注目を浴びた松本大輝騎手は、3月13日のデビュー11戦目で初勝利。先輩騎手を追い越すJRA現役最長身ジョッキーでもある松本騎手。日本人騎手には真似することができない、176センチの身体能力を活かしたスケールの大きな騎乗に期待しよう。
デビュー当初は足踏みしたものの、ようやく頭角を表してきたのが角田大和騎手。初勝利はなんとデビュー43戦目。恵まれた騎乗数の割に勝利は遠かったが、初勝利を挙げた3月末から結果も伴ってきた。
3月21日までは、38鞍に騎乗して3着7回が精一杯。勝率、連対率ともに0%で、複勝率18.4%だった。ところが初勝利を挙げた3月27日から先週までは、55鞍に騎乗して3勝、2・3着ともに5回。勝率5.5%、連対率14.5%、複勝率23.6%と、格段の変化を遂げている。
すでに93鞍に騎乗している角田騎手は、今週24日は阪神で7鞍、25日は新潟で9鞍とデビューから100戦突破は確実な状況だ。
デビュー時には「今年は僕が新人賞を、父が障害のリーディングを獲って、ふたりでJRA賞の授賞式に行きたいです」と、泣かせる抱負を語った西谷凛騎手。角田騎手には及ばないものの、24日阪神と25日新潟で、ともに4鞍ずつの計8鞍の騎乗が予定されている。
果たして今週こそ、西谷凛騎手は4月17日から騎乗停止中の父に朗報を届けることができるか。もちろん、個性あふれるほかの37期生たちの騎乗にも注目したい。