JRA【天皇賞・春(G1)展望】コントレイル世代のディープボンドVSアリストテレスが一騎打ち! 27年ぶり阪神開催は大混戦★上位人気馬予想オッズ付き★
4歳馬2頭に割って入るのは、2年前の菊花賞馬、ワールドプレミア(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。
菊花賞制覇後は有馬記念(G1)で3着、11か月の休養を経て3強対決に沸いたジャパンC(G1)で6着。続く昨年末の有馬記念では、道中ゴチャつく不利がありながら5着(同着)と実力を示した。
今年の始動戦は3月の日経賞(G2)。石橋脩騎手を背に、あくまでも天皇賞・春を見据えた叩き台として出走。中団後方から末脚を伸ばしたが、勝ったウインマリリンから0秒1差の3着に敗れた。
プラス体重で上がり時計は最速。前哨戦の負け方としては理想的ともいえる内容だった。1週前追い切りでは、栗東CWで長め7ハロンから95秒7という時計を計時。僚馬と併せて直線はしっかりと気合をつけられ、軽快な動きを見せた。最終追い切りで状態がさらに上向けば、1番人気に押し出される可能性もあるだろう。新コンビの福永祐一騎手の手綱にも注目だ。
日経賞で、そのワールドプレミアに先着した2頭はどちらも牝馬。重賞2勝目を挙げたウインマリリン(牝4歳、美浦・手塚貴久厩舎)は皐月賞(G1)制覇で波に乗る横山武史騎手とのコンビで長丁場の一戦に挑む。
昨年のオークス(G1)2着後は不甲斐ない競馬が続いていたが、前走で改めて底力を示したウインマリリン。ただし、前走背負っていた斤量はワールドプレミアの57kgに対し、ウインマリリンは53kgで4kg差あった。今回はそれが2kg差に縮まる。距離と斤量克服がカギとなりそうだ。
日経賞2着のカレンブーケドール(牝5歳、美浦・国枝栄厩舎)は、G1で3度の2着を誇る実績馬。前走はウインマリリンに半馬身差まで迫り、3戦ぶりとなる馬券圏内に入った。
1990年以降、牝馬は「0-0-0-18」とこのレースで好走実績はない。ウインマリリンとカレンブーケドールには厳しいデータだが、混戦模様の今年ならチャンスはありそうだ。
コントレイル世代の隠し玉がオーソリティ(牡4歳、美浦・木村哲也厩舎)。前走のダイヤモンドS(G3)で2着に好走し、十分な間隔を空けて3度目のG1に挑む。好調・川田将雅騎手の手綱さばきにも注目したい。
他には、3000m以上のレースでは大崩れがないユーキャンスマイル(牡6歳、栗東・友道康夫厩舎)。昨年のステイヤーズS(G2)を制したオセアグレイト(牡6歳、美浦・菊川正達厩舎)。話題が先行しがちだが、菊花賞5着が光るメロディーレーン(牝5歳、栗東・森田直行厩舎)。そして、今回と同コースの松籟Sを制したディアスティマ(牡4歳、栗東・高野友和厩舎)なども面白い存在だ。
天皇賞・春が阪神3200mで開催された前回の1994年は、ビワハヤヒデとナリタタイシンという前年クラシックを賑わせた2頭が人気通りのワンツーフィニッシュを決めた。今回も4歳馬2頭の決着となるのか、それとも思わぬ伏兵が台頭するのか。
最強ステイヤー決定戦は、5月2日の15時40分に発走を予定している。