JRA 天皇賞・春(G1)武豊ワールドプレミア騎乗ならずも復帰初週から期待馬続々!? キタサンブラックコンビ復活なら“砂のディープインパクト”彷彿も
3月20日の阪神10Rで右足甲を骨折し、戦線を離脱していた武豊騎手が22日、栗東トレーニング・センターでの騎乗を再開。自身のホームページでは「今週は元々予定していなかったので騎乗依頼自体がありませんが、5月の第1週から実戦にも乗ります」と報告。5月1日からの開催でレースに復帰することも明らかにした。
武豊騎手は土日ともに阪神競馬場での騎乗を予定。目標としていた天皇賞・春(G1)でワールドプレミアの騎乗は叶わなかったが、土曜9R矢車賞のマジカルステージや日曜9R山陽特別のチュウワノキセキなど、その他のレースでも有力馬が続々と集まっているようだ。
そんな中、注目したいのが端午S(OP)に出走を予定しているワーズワース(牡3歳、栗東・清水久詞厩舎)。現在のところ鞍上は未定となっているが、武豊騎手が手綱を執り勝利へと導いた経験もあるだけにコンビ復活が期待される1頭といえるだろう。
武豊騎手と清水久詞調教師のコンビといえばキタサンブラックが有名。G1・7勝を挙げ、JRA顕彰馬にも選出された歴史的名馬である。
同じ清水調教師とのコンビ復活が期待されるワーズワースは、戸崎圭太騎手が騎乗したダートの新馬戦を3馬身差で圧勝すると、2戦目の1勝クラスで武豊騎手に乗り替わりデビューから2連勝。初の芝レースとなったニュージーランドT(G2)では北村宏司騎手とのコンビで13着と惨敗しており、武豊騎手の復帰で再び手綱が戻る可能性も十分にありそうだ。
武豊騎手といえば、2005年の端午Sでカネヒキリに騎乗している。
未勝利戦からダートで2連勝を飾り、芝レースとなった毎日杯(G3)で7着に惨敗。再び端午Sでダート戦に挑んだ経緯は、ワーズワースと似ているともいえるだろう。
端午Sで2着エイシンニュートンに9馬身差をつけて圧勝したカネヒキリはユニコーンS(G3)、ジャパンダートダービー(G1)、ダービーGP(G1)と4連勝。続く武蔵野S(G3)では2着と敗れたが、その後はジャパンCダート(G1)、フェブラリーS(G1)を連勝し、地方を含むG1・7勝を挙げた。
ディープインパクトと同期のノーザンファームの生産馬。同じ金子真人オーナーの所有馬で、主戦も武豊騎手であることから“砂のディープインパクト”と呼ばれたのは有名な話である。
カネヒキリが端午Sにダート2戦2勝で挑んだ時と同じく、ワーズワースもダートでは未だ負けなし。武豊騎手に再び手綱が戻るようなら、カネヒキリのような明るい未来が待っているかもしれない。
「大事なレースが続いているので、サッと軌道に乗せていくつもりです」
復帰に向けて、そのようにも綴った武豊騎手。ワーズワースには、その一端を担う活躍に期待したいところだ。