JRA 岩田康誠「即日騎乗停止」でもはや四面楚歌!? 擁護の声は皆無に等しい日常の言動、関係者も危惧していた先輩騎手からの“後輩いびり”
24日、JRAから「他の騎手に対し粗暴な行為に及んだ」として、25日から5月8日まで14日間(開催4日)の騎乗停止処分が下された岩田康誠騎手。
この日、阪神競馬場で騎乗していた岩田康騎手が6Rの返し馬において藤懸貴志騎手への幅寄せ、暴言を浴びせていたことによるものである。この制裁のため、25日の阪神で予定していた6鞍はすべて乗り替わり、現行ルールでは翌週からの適用となるが、即日の騎乗停止処分が下されたのは、行為の内容が悪質だったと判断されたということだろう。
先輩騎手の後輩騎手に対する前代未聞の恫喝行為は、元JRA騎手の藤田伸二氏も自身のTwitterやYouTubeチャンネルでもこの件について触れるなど、大きな話題を呼んだ。
その一方で、同じレースに騎乗していた複数の騎手から証言があったように、現場レベルでは「岩田康騎手ならいつかやりかねないだろう」と、驚く声は意外なほど少なかったともいわれている。
「取材拒否を続けていてレース後のコメントはしませんし、目が合えば威嚇してくるような人でしたから擁護する人は皆無に等しいでしょう。本人の中で新聞記者やエージェントのことをあまりよく思っていないようです。
昨年は藤田菜七子騎手がエージェントの事で悩んでいた時には、前任者のエージェントに『菜七子の足を引っ張るんじゃねぇ、もう関わるな』と割って入り、現エージェントとは口論したこともありました」(栗東の某TM)
とはいえ、馬主や調教師、自分より先輩の騎手などには笑顔で接するなど、相手によって表と裏の差が激しかったらしい。
「先輩が後輩に苦言を呈したり、アドバイスをするのはよくあることです。皐月賞(G1)でもアサマノイタズラに騎乗した嶋田純次騎手が、レース後に先輩騎手から“口撃”されていました。
向正面で動いた福永祐一騎手のレッドベルオーブに釣られるように動いて、川田将雅騎手のダノンザキッドにプレッシャーを与えたため、双方から『お前は何がしたいんだよ!意味が分からない』と責められていましたよ。
これには嶋田騎手も平謝りで、周りの騎手や調教師などからはいい結果を出せなかった腹いせもあるんじゃないかと同情していました」(競馬記者)
アスリートでもある騎手の世界は体育会系的な側面もあり、表に出ないだけでこういった話は珍しいことではないのかもしれない。
ただ、今回の岩田康騎手の言動はそういったものを遥かに超えたレベルだけに、大きな問題ともなっている。
藤田氏も指摘していたように、今回の件は藤懸騎手だけでなく、その馬に関わっている馬主や調教師、厩務員や馬券を買っていたファンに対して取り返しのつかない行為と言われても仕方ない。
そう考えると来週の日曜日には復帰できるという制裁は「どう見ても甘過ぎ」といった声が出て来るのは当然ともいえるだろう。復帰したとしても岩田康騎手にとっては四面楚歌となる可能性も高い。
不正受給の問題さえも風化してしまいそうな今回の一件。しばらくはこの話題で持ちきりになりそうだ。