JRA「頭の中を見てみたい」武豊ですら手を焼いたエアシャカール! 天皇賞・春(G1)テイエムオペラオーを倒して挑んだ大一番、「最弱」といわれた二冠馬のあくなき挑戦

 そんなエアシャカールが、意地を見せたのが2001年の大阪杯(G2・当時)だ。主戦の武豊騎手が海外へ騎乗拠点を移したことで、このレースからは蛯名正義騎手が新コンビを結成する。

 手の内に入れていた主戦の交替を不安視する声もあったが、当時無敵を誇ったテイエムオペラーに真っ向勝負を挑んで最後の直線では競り落とした。ゴール前で9番人気の伏兵トーホウドリームの強襲に遭いって2着。敗れたとはいえエアシャカールは休み明けで59キロの酷量だったことを考慮すると、復調を感じられるには十分な走りだったといえる。

 そして迎えた大一番・天皇賞・春。テイエムオペラオーが前哨戦を取りこぼしたことで、人気は1強から4強へ変化。ナリタトップロードが2番人気、メイショウドトウが3番人気と続き、エアシャカールは4番人気に支持され、上記4頭が単勝一桁台のオッズ。5番人気アドマイヤボスは21.6倍と大きく離された。

 世代交代を目論んだ一戦でエアシャカールは中団につけたテイエムオペラオーを外からマークする形。セイウンスカイ、タガジョーノーブル、サンエムエックスの3頭が4番手以降を大きく離して飛ばして縦長のハイペースとなる展開。3コーナーから動いたナリタトップロードに合わせるようにテイエムオペラオーもポジションを上げて、エアシャカールも追撃に入る。

 しかし、見事な復活勝利を見せた絶対王者に対し、エアシャカールはついていけないまま8着での入線。半年前、菊花賞で勝利の美酒に酔った舞台で屈辱を味わう結果に終わった。その後も宝塚記念(G1)を5着に敗れると、1勝も挙げられないまま現役生活を引退した。

 前後の世代相手に勝てなかったこともあり、「最弱の二冠馬」といわれることもあるエアシャカール。あの武豊騎手でさえ「頭の中を見てみたい」、「サンデーサイレンス産駒の悪いところが全部集まったような馬だった」と評した強烈な個性は『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)内でもいろいろな意味で存在感を放ち続けている。

(文=黒井零)

<著者プロフィール>
 1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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