JRA 古川奈穂「菜七子超え」目前で痛恨の戦線離脱! C.ルメールを抑えリーディングジョッキーに輝いた「フランスの名手」にも共通点、デビュー前からの不安が現実に
その後も常にリーディング3位以内と上位争いをしていたメンディザバル騎手は、2008年に再びリーディング奪取。日本でも有名なC.ルメール騎手やC.スミヨン騎手などを抑えて、2010年まで3年連続でクラヴァッシュドール(Cravache d’Or 年間最多勝を挙げた騎手に贈られる金の鞭)を獲得している。
しかし、メンディザバル騎手は2011年9月のロンシャン競馬場で落馬。2012年の来日後には「前年の落馬事故以降、癖になった」という右肩の脱臼が頻発した。
12年10月21日の菊花賞(G1)でレース中に脱臼したほか、11月7日のレースでも再び脱臼。元々は「ジャパンカップの週まで騎乗し、その後帰国して手術する」予定と語っていたが、JRAとの協議の結果、結局予定を切り上げて帰国することになった。
その後は成績も少しずつ低下し、2021年現在でメンディザバル騎手はフランスリーディング23位。2017年に14位と二桁順位に落ちてからは、最高が翌年2018年の8位と、以前ほどの活躍は見られなくなっている。
古川奈騎手の騎手人生は、まだ始まったばかり。何とか若さで克服して、再びターフで活躍することを期待したい。
(文=北野なるはや)
<著者プロフィール>
某競走馬育成牧場で働いた後、様々なジャンルの仕事で競馬関連会社を転々とする。その後、好きが高じて趣味でプログラミングを学習。馬券には一切のロマンを挟まないデータ派であるが、POG(ペーパーオーナーゲーム)では馬体派という奇妙な一面も持つ。