混戦模様の中山金杯(G3)に”最強軍団”が送り出すシャドウパーティーは「根拠」のある激走馬?
それもそのはず。このオーシャンブルーは約1年前の有馬記念(G1)の2着馬だ。いくら前走で大敗していたとはいえ、同じ時期の中山コースで行われる金杯で5番人気は、あまりにも過小評価だったということではないだろうか。
今回のシャドウパーティーにしても、12着に敗れた前走は休み明けで、馬体重もレインボーSを勝った時から+14kgと明らかに本物のデキにはなかった。実際に休み明けは[0.1.1.6]、レースレベルの上がる1000万下以上では[0.0.0.6]と典型的な「叩き良化型」の馬だ。
幸い、金杯はG3ながら調教後の馬体重が発表される稀有なレース。シャドウパーティーの馬体重は、前走から‐3kgと確実に絞れている。昨年、勝率で2割近い19.4%と、調教師としては異常に高い数値を叩き出している堀厩舎なら”狙ったレース”に向けてきっちりと仕上げてくることはほぼ間違いない。3着以内の複勝率に至っては、驚異の38.8%だ。
この中間はウッドコースを中心にハードに追い切られ、動きは前走から明らかに変わってきている。明け8歳馬とはいえ、セン馬なので能力の衰えは心配しなくとも良いだろう。
追い切り後も「元気ですよ」と口をそろえている陣営。控えめなコメントは堀厩舎の”平常運転”で、むしろ不気味にさえ思える。
レース後、「前哨戦で上位人気」「斤量も前走から‐2kg」「昨年関東2位の内田博幸騎手」「重賞でとにかく強い堀厩舎」と、振り返ってみれば「何故、こんなに人気がなかったのか」と不思議に思う……”根拠ある穴馬”が激走する典型的なパターンではないだろうか。