武豊騎手「31年連続重賞勝利」をエアスピネルで! 苦しい時期でも積み重ねてきた勝利の先に見える「夢」
5日に開催された京都金杯をエアスピネルで勝利し、幸先よく2017年をスタートさせた武豊騎手。
昨日の勝利で武騎手の重賞勝利は「31年連続」となった。昨年30周年を迎えた武騎手の騎手生活だが、新たな節目を越えても淡々と勝利を積み重ねている。
全盛期という言い方が正しいのかは分からないが、2000年代の武騎手にはとにかく有力馬が集まっていた印象で、その中で重賞を勝利することは半ば「当然」ということもできる。実際、「馬質が良すぎる」と批判を浴びていた部分もあるだろう。
しかし、2010年の落馬後、地方からの移籍騎手や短期免許で来日する外国人騎手の台頭で成績が一気に下降。一時は「引退」の声すらも上がっていた。
その中でも、武騎手は常に重賞を勝利し続けてきた。常に安泰と言える立場で記録を作ってきたわけではなく、引退を叫ばれるほど苦しい時期があってなお、記録を刻み続けてきたということだ。2012年は年間56勝、武騎手のキャリアでももっとも過酷な1年だったと言えるが、年間で重賞1番人気を背負ったのはたったの1度きりだった。武騎手が主役だった競馬界を知っている人間なら誰しもが耳を疑うだろう。
あと2年もすれば50歳となる武騎手だが、若々しいのは見た目のみならず、勝利への意欲も同じである。先述のエアスピネルに関しても「もっと弾けると思った」と内容には不満を吐露し同馬への期待をのぞかせるなど、貪欲さはいつまでも変わらない。