JRA ソダシとの「白毛だけじゃない」共通点に活躍は必然!? ノーザンファームも「ぞっこん」2歳新馬戦にハイアムズビーチが登場
新たな「白毛伝説」が始まるかもしれない――。
12日、東京芝1400mの2歳新馬戦に、白毛馬のハイアムズビーチ(牝2歳、美浦・萩原清厩舎)が出走を予定している。先週の安田記念(G1)を制したダノンキングリーと同じ萩原厩舎所属で、大きな注目を集める1頭といえるだろう。
母は関東オークス(G2)など交流重賞を3勝したユキチャンで。母の妹にはブチコがおり、ソダシのいとこにあたる白毛一族だ。
白毛ではないものの、同じ一族ではメイケイエールも今年のチューリップ賞(G2)で重賞3勝目。昨年の産駒から一気にブレークした感があり、いま最も勢いがある一族といえるだろう。
ハイアムズビーチの父は、アメリカのブリーダーズCスプリント(G1)などG1を3勝した新種牡馬ドレフォン。現役時代に勝利したレースはダートの6ハロンから7ハロンで、スピードとパワーに優れた血統といえそうだ。
父母ともにダート寄りの血統であることから芝レースでのデビューを不安視する声も聞こえてきそうだが、それは昨年デビューしたソダシも同じ。現にソダシの主戦を務める吉田隼人騎手は、『NumberWeb』に投稿されている競馬ライター・平松さとし氏のインタビューで「正直、ダート馬だと思っていた」と答えていたくらいだ。
ハイアムズビーチは母父がソダシの父と同じクロフネで、父はダート短距離馬のドレフォン。ただ、ソダシと同じく芝レースでのデビューということは、陣営もそれだけの芝適性を感じているのかもしれない。
吉田隼騎手は、ソダシが函館の芝でデビューすることを告げられた際「洋芝なら……」と思いつつも、まだ半信半疑だったとのこと。一方でハイアムズビーチは、比較的軽いといわれる東京の芝デビュー。騎乗する北村宏司騎手も『サンスポZBAT!競馬』の取材に対し「コントロールも利くし、本馬場(芝)での脚の運びも良かった」と好感触を得ているようで、芝は対応可能という判断のようだ。
これまで、この一族から活躍した賞金上位馬は全て芝でデビューを果たした馬。その新馬戦を勝利で飾ったのはソダシとメイケイエールの2頭だけであり、ハイアムズビーチもデビュー戦を勝利するようなら重賞での活躍も見えてくるだろう。
デビュー前から重賞といえば、さすがに早計である。だが、そんなハイアムズビーチに1番の可能性を感じているのは、同馬を生産したノーザンファームなのかもしれない。