AJCC(G2) “刺客”はゼーヴィントよりも「アノ馬」? 今週もエアスピネル、ミッキーロケットに続き「最強世代」旋風が吹き荒れるか!?
昨年、一時は「史上最強世代」と謳われていた今年の明け4歳世代。そんな”黄金世代”が、極めて高い期待の中で挑んだ秋競馬だったが、相次ぐ有力馬の引退と、古馬の壁に跳ね返されたため、その評価は急落の一途を辿った。
しかし、12月に入って「流れ」が大きく変わる。
クラシックで脇役に過ぎなかったマイネルハニーがチャレンジC(G3)を制覇。年末にはシュウジが阪神カップ(G2)を勝つと、グランプリの有馬記念(G1)ではサトノダイヤモンドが現役王者のキタサンブラックとの叩き合いを制して「世代交代」を告げたのだ。
その流れは2017年を迎えて、ますます加速。開幕戦となる京都金杯(G3)では単勝1.8倍に推されたエアスピネルが、同世代のブラックスピネルに競り勝って重賞初制覇。3着は古豪のフィエロだったものの、4着から6着も4歳馬が占拠した。
そんな「最強世代」の旋風は、17日の日経新春杯(G2)でも続く。
こちらも1番人気に推されたミッキーロケットが、やはり同世代のシャケトラとの叩き合いを制して重賞初制覇。さらには4着にレッドエルディスト、5着にカフジプリンスと続き、またも層の厚さを見せつけている。
マイネルハニー、エアスピネル、ミッキーロケット、レッドエルディスト、カフジプリンス……早くも2017年の競馬を賑わしているこれらの強豪に共通しているのは、昨年のクラシックを戦った馬たちであることだ。戦績は様々だが「素質馬」が確実に成長し、確かな足取りを見せている。
そんな大きな流れに乗りたい”新鋭”が、22日に中山競馬場で開催されるAJCC(G2)にも出走を予定している。セントライト記念(G2)2着の実績を持つ、ゼーヴィント(牡4歳、美浦・木村哲也厩舎)だ。
昨秋、クラシック最後の一冠・菊花賞(G1)を懸けて東西で始動戦を迎えた最強世代。ダービー馬マカヒキがフランスの凱旋門賞(G1)に挑戦する一方、皐月賞馬ディーマジェスティはセントライト記念に、ダービー2着馬そして後の菊花賞馬サトノダイヤモンドは神戸新聞杯(G2)にそれぞれ進んだ。