JRA優勝賞金1億5,000万円!! クロノジェネシスかレイパパレか、それともアリストテレス? 宝塚記念(G1)優勝で決まる「賞金事情」とは
クロノジェネシスに次いでもう一頭。宝塚記念で人気を集めそうなレイパパレも、その結果次第で2021年「賞金王争い」のトップに立つ可能性がある。
ここで注目したいのが、先のアーモンドアイら、デビュー戦から積み上げた本賞金ではなく、あくまでも今年1月からの「賞金王争い」についてだ。
現在の2021年「賞金王」は、今年の日本ダービー(G1)を制したシャフリヤール。ダービーの賞金2億円の他に、毎日杯(G3)優勝、共同通信杯(G3)3着を含むと、今年稼いだ賞金は合計2億4,750万円となっている。
このシャフリヤールに対して、今年初戦で大阪杯(G1)を制したレイパパレ。大阪杯の賞金1億3,500万円が現時点で稼いだ本賞金で、宝塚記念優勝なら1億5,000万円が加算。2021年の本賞金は合計2億8,500万円となり、シャフリヤールを抜いて2021年上半期「賞金王」の座に就くことになる。
宝塚記念優勝で、暫定ながら「賞金王」となるレイパパレ。もし2着に甘んじると、前述の6,000万円が加算されて合計1億9,500万円。シャフリヤールを抜くことはできず、レイパパレが上半期の「賞金王」になるには、こちらも優勝しかない。
さらにアリストテレスも、今年の「賞金王争い」を賑わせる資格を持つ一頭だ。
今年1月のアメリカジョッキークラブC(G2)優勝した同馬は、阪神大賞典(G2)7着、天皇賞・春(G1)などグレードの高いレースに出走。今年ここまで稼いだ本賞金は8,500万円。もしアリストテレスが宝塚記念を優勝すれば、1億5,000万円が加算されて同馬の本賞金は2億3,500万円に跳ね上がる。
レイパパレが2着でも1億9,500万円となることから、アリストテレスは同時に2021年の「賞金王争い」でも、レイパパレを抜き去ることになるのだ。
クロノジェネシスやレイパパレ、そしてアリストテレス。もちろん、この3頭以外にも優勝の可能性はあるが、果たして優勝賞金1億5,000万円をゲットするのはどの馬だろうか。
史上5頭目の「10億円超」牝馬誕生なるか、さらに2021年の「賞金王争い」の行方にも注目しながら、上半期最後のG1レースを楽しみたい。(文=鈴木TKO)
<著者プロフィール>
野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。