武豊騎手、現役3度目の”年男”「完全復活」へ鍵はクラシック級の相棒。前回は史上最強馬ディープインパクトとの運命的な出会い


 さらに最初の年男となった1993年も、騎手6年目として充実の一年を送っている。当時の自己記録を塗り替える137勝を上げてリーディングを獲得したのは、武豊騎手からすれば珍しいことでもないが、この年は3歳馬(当時4歳馬)が充実。

 牝馬クラシックの開幕戦となる桜花賞(G1)を後に競馬界に大きな影響を与える名牝ベガで制すと、オークス(G1)も勝って2冠を達成。さらに皐月賞(G1)をナリタタイシンで制して、一時はクラシック独占状態を築いている。

 近年、完全に「復活した」と述べて差し支えない武豊騎手だが、競馬の”花形”といえる3歳クラシックではこれといった相棒に恵まれていない。以前のようにG1を勝つことも珍しくなくなったが、ことクラシックとなると4年前のキズナの日本ダービー(G1)まで遡ることになる。

 そういった点で、1993年のナリタタイシンとベガ、そして2005年のディープインパクトとエアメサイアと”年男”の武豊は、何かと素晴らしい「3歳馬」との運命的な出会いを果たしている。

 武豊騎手本人も「そういった偶然なら、いつでも大歓迎」と笑う。3度目の年男となるこの2017年は「もう一度リーディングを狙いたい」と強い気持ちで挑んでいるが、実際に今週は『マカオ国際男女混合ジョッキーズチャレンジ』のために海外遠征しているにもかかわらず、未だ(21日現在)関西リーディングという好スタートを決めている。

 ここにクラシックで主役を張れるような有望な若駒との出会いを果たせば”鬼に金棒”といった状況になるが、牝馬戦線ではすでにアルテミスS(G3)を勝ち、阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)でも2着したリスグラシューでクラシックに挑むことが濃厚だ。

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