JRA【函館2歳S(G3)展望】馬体重“98kg差”の一騎打ち!? 「新種牡馬」シルバーステート産駒メリトクラシーVS「ラストクロップ」キングカメハメハ産駒ポメランチェ!

 17日、函館競馬場では世代最初の2歳重賞・函館2歳S(G3)が行われる。

 例年であれば、同じ函館芝1200mコースを勝ち上がってきた馬も多いが、今年は東京五輪開催の影響で北海道シリーズは札幌での開幕だった。そのため、コース経験を持つ馬が限られる中での一戦となりそうだ。

 そんななか、ここを目標に調整されていた外国産牡馬のグランアプロウソが左後肢骨折で回避。代わって浮上したのが新馬戦で逃げ切り勝ちを収め、1戦1勝でここに向かう牝馬2頭だ。

 6月13日に中京芝1200mでデビューしたメリトクラシー(牝2歳、栗東・武幸四郎厩舎)。内からハナを切るとマイペースで逃げ、直線も脚色は衰えることなく、そのまま押し切った。

 期待の新種牡馬シルバーステート産駒としてJRA初勝利を飾り、前走後は在厩で調整。今月4日に函館入りして、調教を積んでいる。

「無事に長距離輸送もクリアしたようですね。デビュー戦の馬体重が490kgなので、2歳牝馬としてはかなりの大型馬。力の要る洋芝もこなしてくれるのではないでしょうか。

気掛かりなのは、一度C.ルメール騎手と発表された鞍上が未定になってしまったことです。いい騎手を確保できればいいのですが……」(競馬ライター)

 11日時点で鞍上は未定のままだが、メリトクラシーとコンビを組むのはどのジョッキーになるのか。将来性の高い馬だけに、その発表が注目される。

 もう1頭の有力牝馬が先月19日に札幌芝1200mでデビューし、逃げ切り勝ちを収めたポメランチェ(牝2歳、栗東・牧田和弥厩舎)だ。父は現2歳世代がラストクロップとなる偉大な種牡馬キングカメハメハである。

 メリトクラシーと同じようにデビュー戦で逃げ切ったが、その時の馬体重が392kg。メリトクラシーに比べ何と98kgも軽い小柄な馬だ。

 すでにデビュー戦で洋芝を経験済み。しかも、1分7秒9というタイムを記録し、前週に更新されたばかりの2歳コースレコードを1秒0塗り替えた。これは、同日行われた3歳未勝利戦より0秒5速く、1勝クラスより0秒3遅いだけという非常に優秀なもの。4馬身ちぎった2着のナムラリコリスも、次走あっさり勝ち上がっており、レースレベルも低くなかった。

 血統背景からも期待が高まる。サクラバクシンオー産駒の母オレンジティアラは現役時代4勝全てを1200m戦で挙げ、小倉2歳S(G3)3着と早い時期から活躍した。

 鞍上を務める藤岡佑介騎手は2年前にビアンフェでこのレースを逃げ切っている。再現はあるか。

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