ウオッカ×フランケルの「夢の配合馬」が来年の英ダービー(G1)に登録。2歳女王ソウルスターリングを超える「17冠ベビー」の動向に注目
もっとも日本に登録されて初めて日本馬といえる以上、まだデビューさえしていない今年の2歳馬を「日本馬」と呼ぶには時期尚早といえる。だが、「タニノ」の冠名で有名な谷水雄三氏がアイルランドで繁殖生活を送らせているウオッカの4番仔は、日本で競走馬になる可能性が高い一頭だ。
2007年に牝馬としては64年ぶりに日本ダービーを制覇したウオッカ。その後も数多くのG1勝利を重ね、引退後は顕彰馬として殿堂入りを果たしている。そんな輝かしいキャリアを持つ歴史的名牝だが、産駒はいずれも日本でデビューしながら苦戦が続いている。
だが、これまで3頭がシーザスターズの産駒であったことに対して、今回は21世紀最強馬と評されているフランケルの産駒だけに、今度こそ母譲りの名馬が誕生するかもしれない。
父フランケルといえば、昨年の2歳女王ソウルスターリングや、朝日杯フューチュリティS(G1)で牝馬ながらに1番人気に推されたミスエルテなど、数少ない産駒の中から大きな活躍馬が出ているだけに日本での評価も極めて高い種牡馬だ。
したがって、繁殖で苦戦が続いているウオッカの産駒であっても、改めて期待する価値は十分といえるだろう。ちなみにウオッカは日本ダービーの他G1を7勝しているので、父フランケルのG1・10勝と合わせて、ソウルスターリングの16を超える「17冠ベビー」ということになる。
また、岡田繁幸氏のビッグレッドファームが所有するコスモインハザートも英ダービー登録馬の中で、日本馬になる可能性が高い存在といえるだろう。