JRA戸崎圭太にあの血統予想家が「勝てる鞍を落とした」と苦言!? レイパパレが制した“出世レース”で指摘された「大失敗」騎乗

 25日、新潟10Rでは糸魚川特別(3歳以上2勝クラス)が行われ、1番人気に推された素質馬ランドオブリバティ(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)が優勝。昨年10月の芙蓉S(OP)以来となる3勝目を挙げた。

 昨年末のホープフルS(G1)では2番人気に支持されたランドオブリバティ。4コーナーで外に逸走し、鞍上の三浦皇成騎手を振り落とすと、無念の競走中止に終わったのは記憶に新しい。その後、きさらぎ賞(G3)で3着に敗れると、スプリングS(G3)ではM.デムーロ騎手に乗り替わる予定だったが、デムーロ騎手が2週前のレースで騎乗停止処分を受けたため、コンビ結成は幻に終わっていた。

 4か月の時を経て、ようやくコンビが実現した。8着に敗れた5月のNHKマイルC(G1)以来となる芝1800mのレース。ランドオブリバティは好スタートを決めると、しっかり折り合って道中は2番手を確保。直線を向くと、残り400mを切ったところで先頭に立ち、そのまま押し切った。

 この勝利にデムーロ騎手は、「折り合いは問題なくて、左回りも良い感じでした。直線も馬なりで、手応えも抜群でした。悪いところも見せませんでしたし、強かったです」とご満悦。一時はクラシック有力候補と騒がれた逸材が新たなパートナーを背に、秋の飛躍を感じさせる一戦となった。

 一方、このレースで明暗を分けたのが2番人気に支持されたタガノディアーナ(牝3歳、栗東・長谷川浩大厩舎)だ。こちらもテン乗りの戸崎圭太騎手が騎乗。道中は中団で脚を溜め、6番手で直線を向いた。

 その時点でランドオブリバティから3馬身ほど後ろを走り、射程圏に入れていた。650mを超える新潟外回りの長い直線で鞍上も悠然と構えていたが、内回りと外回りの合流地点あたりで馬群が密集。タガノディアーナは左右と前の馬に包まれ窮屈な状態に。そして前が開いたのは残り400mを切ったあたりだった。

 鞍上がムチを入れてゴーサインを送ると、タガノディアーナは鋭く反応。残り100m地点で2番手に浮上する。しかし、ランドオブリバティを一完歩ずつ追い詰めたものの、半馬身及ばずゴール。あと50mあれば並んでいたかという脚色だった。

「開幕週の新潟芝は完全に内前が有利な馬場でした。直線で外を通ったのと合流地点で窮屈になった2つがなければ差し切っていたかもしれません。スムーズな競馬ができていれば、さらに際どい結果になっていたかもしれません」(競馬誌ライター)

 そんな戸崎騎手の手綱捌きに対し、辛辣な意見を述べたのが、『競馬予想TV!』(フジテレビONE)などメディア出演の機会も多い血統予想家の水上学氏である。

 レース直後、水上氏は自身のTwitterに「敢えて言ってしまいますが、糸魚川特別の戸崎騎手は大失敗してますね。勝てる鞍を落とした」と手厳しい意見を述べた。

 すると、このツイートの返信欄には「これも競馬といえばそれまでですが、これは大失敗騎乗ですね」、「松山(弘平騎手)に追い上げられてあっさり番手を下げ 仮柵外した外へ…馬が気の毒」など水上氏に同調する意見が並んだ。

「ランドオブリバティの脚色にはまだ余裕もあり、勝てたのかとなると分かりませんが、タガノディアーナ1着の馬券を買っていたファンとすれば、確かに文句の一つも言いたくなる騎乗だったかもしれません。また、秋華賞(G1)を目指すタガノディアーナ陣営にとっても、手痛い敗戦になったのは間違いありません」(同)

 2019年まで1勝クラスだった糸魚川特別。2勝クラスに格上げされた昨年はレイパパレが勝利し、その後無敗で大阪杯(G1)制覇に至った。そんな“出世レース”を勝ち損ねたタガノディアーナ。今後の巻き返しに期待したい。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

関連記事

競馬最新記事

人気記事ランキング 5:30更新

競馬

総合

重賞レース特集
GJ編集部イチオシ記事
SNS