JRAリーディングサイアー争いは「群雄割拠」時代に突入!? ディープインパクトの後継者争いが過熱、サトノアラジン産駒の初勝利で新種牡馬産駒が20勝到達!

撮影:Ruriko.I

 25日の新潟5R新馬戦は、4番人気のレディバランタインが勝利。同馬の父サトノアラジン、今年デビューの新種牡馬だ。これで新種牡馬の産駒がマークした勝利数は、早くも20勝の大台に到達した。

 同日の新潟1Rでも、同じく新種牡馬イスラボニータ産駒のプルパレイが2歳未勝利戦を勝利している。さらに18日の小倉2Rでは、国民的名馬キタサンブラック産駒のコナブラックが未勝利を脱出したことは記憶に新しい。

 今年デビューした新種牡馬で、産駒がJRA初勝利を記録したのは前出のサトノアラジンで12頭目。2歳戦が始まってまだ2ヶ月だが、幸先の良いスタートを切ったといえるだろう。

 なかでも目をひくのが、ともに産駒がここまで4勝を挙げているドレフォンとシルバーステートだ。

 ドレフォンは現役時代、アメリカG1を2勝。主に1200mから1400mで実績を残すなど、米国短距離界のトップホースに君臨。一方、シルバーステートは、能力を高く評価されながらもケガに泣いた。屈腱炎で1年半の休養を余儀なくされるなど、重賞レース未出走のまま現役を引退。ファンの多い馬で、その血を受け継ぐ産駒に父超えの期待も大きい。

 この新種牡馬勢に負けじと意地を見せたいのが、先輩種牡馬たち。同じく産駒が4勝を記録しているのは、モーリスとハーツクライ、そしてキズナの3頭だ。

 種牡馬としてのハーツクライとキズナは、毎年安定して重賞勝ち馬を輩出しているだけに、現在の産駒成績にそれほど驚きはない。

 一方のモーリスは2020年に種牡馬デビュー。同年にデビューしたドゥラメンテ産駒も、2歳戦はここまで3勝と好調。比較的若い種牡馬勢の勢力争いにも注目が集まる。

 群雄割拠の様相を呈する2歳世代のリーディングサイアー争いだが、ここまで名前が出てこないのが、大種牡馬ディープインパクトだ。

 25日現在、2歳戦で勝利をあげたディープインパクト産駒は、わずか1頭。6月5日、この世代最初の新馬戦を勝利したコマンドラインだけという状況である。

 しかし、冒頭に記した今年デビュー組や、1年先輩の20年組、さらにハーツクライやキズナなどの登場で、長きに渡ってリーディングサイアーに君臨したディープインパクト時代も、ついに終焉か……と、心配するのはまだ気が早いかもしれない。

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