JRA 横山和生、躍進の鍵は「父のアドバイス」!? 自己ベスト更新「関東リーディング3位」の背景にあったのは自ら開拓した人と人の絆
近年、中央競馬を取り巻く状況は目まぐるしい変化を遂げている。京都競馬場の改修工事や、東京オリンピックの開催によってスケジュールも変わり、種牡馬の2大巨頭ともいえたディープインパクト、キングカメハメハもこの世を去った。
こういった変化は、騎手にまで及んでいる。今年になって急激に成績を伸ばした騎手が多数存在する。その中の代表格と言えるのが、美浦所属の横山和生騎手だ。
横山和騎手は、現在46勝を挙げ全国リーディング8位。関東所属の騎手に限定すると、現在3位につけており、一時期の低迷とは見違えるような活躍を見せている。
過去、横山和騎手の勝利数は2013年の39勝が最多だったが、今年は現在まで既に46勝をマーク。このままいくと大幅な自己ベスト更新が見込める。
近年は年間10勝前後と伸び悩んでいた横山和騎手だが、昨年は30勝をマークし、再ブレイクの予感を漂わせていた。そして、この要因として考えられるのが、「エージェントを外す」ということだ。
エージェントとは一般的な呼称で、本来は「騎乗依頼仲介者」と言う。騎乗依頼仲介者は、騎手が馬主又は調教師から騎乗依頼を受けるにあたり、騎手本人に代わって騎乗依頼の受付や承諾等を行なう者だ(JRAの説明より)。
エージェントをつけるメリットは、騎乗依頼の営業や処理をする手間が省ける点や人間関係にとらわれることなく、騎乗馬を選択することができることなどが挙げられる。
平地競走を専門に扱う多くの中央競馬騎手が、エージェントをつけている。武豊騎手やC.ルメール騎手をはじめとしたリーディング上位ジョッキーも例外ではない。また、永野猛蔵騎手や永島まなみ騎手といった新人騎手も該当する。
にもかかわらず、エージェントを使わない判断をした横山和騎手は、なぜ時代と逆行する判断を下したのか。
『netkeiba.com』で連載されている藤岡佑介騎手のコラム『with佑』内にて、興味深い話がされていたため、触れてみたい。詳細については本コラムをご覧頂きたいのだが、インタビューでは「気持ちを新たにするためにも、人任せではなく、自分で動いてみようかと。1からではなく0から頑張ろうと。そうすれば、競馬に対する取り組みも変わるかなと思ったんです」と自身の競馬観が変化したことを理由に述べている。