JRA「最年長」重賞勝利を目指す柴田善臣! 縁のある血統メイショウムラクモに手応えあり、レパードS(G3)で光る「善臣ブランド」
8日、新潟競馬場のダート1800mを舞台に行われるレパードS(G3)。
現役最年長ジョッキー、柴田善臣騎手と重賞初制覇を目指すのがメイショウムラクモ(牡3歳、美浦・和田勇介厩舎)。福島競馬場で行われた前走のいわき特別(2勝クラス)を7馬身差で圧勝している実力馬だ。
メイショウムラクモと柴田善騎手は、デビュー2戦目の2歳未勝利戦で初コンビ。10番人気の低評価ながらも見事に勝利を挙げ、ここまでコンビ通算4戦3勝2着1回と好相性。唯一の敗戦は2走前の伏竜S(OP)だが、勝ち馬は後に大井のジャパンダートダービー(G1)で2着に入ったゴッドセレクションなら、G3のここでは上位の評価が可能である。
現在、『netkeiba.com』の想定オッズでは2番人気に支持されているが、1番人気想定のキャリアリズムが抽選対象でもあるため、結果によっては1番人気に支持される可能性もあるだろう。
7月30日に55回目の誕生日を迎えたのが柴田善騎手。その2日前の28日にはメイショウムラクモの1週前追い切りに跨っており、相棒の好調ぶりを感じ取っているようだ。
前走のレース後には、「スピードが違った。ここに来てパワーアップしている。クラスは上がるが、流れが速くなった方が競馬はしやすいので、次も楽しみ」と語っていたように手応えは十分。昨年、デンコウアンジュで制した愛知杯(G3)以来の重賞勝利を、メイショウムラクモと共に期待したいところだ。
そんなメイショウムラクモと柴田善騎手だが、両者は血統的にも縁がある。
メイショウムラクモの血統は父ネオユニヴァース、母ノースパストラル。母の父は2000年に柴田善騎手とのコンビで高松宮記念(G1)を制覇したキングヘイローだ。
福永祐一騎手とのコンビでデビューから3連勝したキングヘイローは、クラシック制覇が期待されるも無念の無冠。特に98年の日本ダービー(G1)では逃げの手に出て馬群に沈み、今ではトップジョッキーの一人に成長した福永騎手のほろ苦い経験ともなった。
その後、キングヘイローは福永騎手から岡部幸雄元騎手に鞍上をスイッチして神戸新聞杯(G2)に出走するわけだが、実はこのとき岡部元騎手よりも前に、柴田善騎手に騎乗依頼があったそうだ。
だがこのときは“どうしようもない事情”で断ったそうで、東京新聞杯(G3)で再び騎乗依頼がきたときには嬉しかったと、自身の著書『善臣の仕事2 素顔のままで』で語っている。