ミスエルテ「桜花賞直行」に疑問の声……見え隠れする超良血馬の”弱点”とは?
この決断は英断なのか、それとも無謀なのか…。
G1競走10戦を含む、14戦無敗の成績を残した傑物・フランケルの初年度産駒として大きな注目を集めているミスエルテ(牝3歳、栗東・池江泰寿厩舎)。一部スポーツ紙が伝えたところによれば、サンデーレーシングの吉田俊介代表が「一番いい状態で桜花賞に行くために直行します」と明かしたといい、前哨戦を経ずして次走がG1の桜花賞になる見込みだ。
ミスエルテは、昨年デビューし、新馬戦、ファンタジーS(G3)で2連勝。勢いそのまま朝日FS(G1)に乗り込み、1番人気に押されるものの、サトノアレスらに破れ4着に終わっていた。
今年はどのようなローテーションを組むのかに注目が集まっていたが、まさかの「初戦G1」というプランに対しては疑問の声が上がっている。通常ならば、桜花賞を見据える馬はその1カ月前に開催されるチューリップ賞(G3)などを経て参戦するパターンが多い。これまで、ミスエルテと同様のローテーションを組んだ馬はマヤノメイビー、レッドリヴェールなど過去に数頭いたが、好走はしたものの勝利までには至っていない。
そのため、この陣営の決断には疑問の声が上がって当然だろう。まだミスエルテは敗北した朝日FSへの出走した際も、「なぜ2歳牝馬限定戦の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)ではないのか」が取り沙汰されていたこともある。出走するだけではなく、勝ち負けを争うレベルまで馬の状態を持っていくためにも、過不足なく手順を踏むことも重要だと思うのだが……。