JRA適距離「解禁」武豊メイケイエールが魅せるのは暴走か!? 白毛一族はソダシだけじゃない、横山典弘も手を焼いた“やんちゃ娘”に折り合い新境地の期待

メイケイエール 撮影:Ruriko.I

 29日、札幌競馬場ではキーンランドC(G3)が行われる。

 6月13日の函館スプリントS(G3)から始まったサマースプリントシリーズもこれが第5戦目。残すは9月12日のセントウルS(G2)のみとなった。秋の大目標であるスプリンターズS(G1)を視野に入れる短距離馬たちの熱い戦いが期待される。

 なかでも注目は、やはりメイケイエール(牝3、栗東・武英智厩舎)だろう。

 前走の桜花賞(G1)は、騎乗予定だった武豊騎手が骨折負傷したため、横山典弘騎手が代打で騎乗。後方で折り合う競馬を試みたものの、行きたがるパートナーのはやる気持ちは押さえ切れなかった。

 道中で半ば暴走気味に先頭に立ったまま、最後の直線を迎えるとズルズルと後退。よもやの最下位敗退を喫した。

「普段はすごく大人しいんですよ」

 陣営のコメントは意外にも思えるが、レースでは激し過ぎる前進気勢を見せるメイケイエール。巻き返しのカギとなるのは、とにもかくにも折り合いだ。マイルからの距離短縮は、大歓迎といえよう。

 桜花賞でハミ受け不良と見なされた“やんちゃ娘”。19日には武豊騎手を背に、札幌競馬場で行われた平地調教再審査を無事合格。約5か月ぶりのタッグとなるパートナーを評して、武豊騎手は「1200mならセーブしやすいし、ポテンシャルは一級品だからね」と、上々の感触だった。

「セーブ」という言葉を口にした武豊騎手、「競馬を覚えていってもらいたい」と話した武英師。両者の言葉からも伝わるように、メイケイエール陣営としては今回も「逃げ一択」というわけではなさそう。

 その一方、武豊騎手や横山典騎手のような、折り合いに定評のある東西の大物ですら、道中で諦めざるを得なかったのがチューリップ賞(G2)や桜花賞の控える競馬だ。

「適距離」に戻るメイケイエールを“セーブ”しながらではなく、“気分のまま”行かせてみたら、はたしてどのような走りを披露するのか。これを期待することは、外野のわがままだろうか。

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