JRA「迷走」ジャパンカップにヨシオ以上の刺客!? 外国馬に嫌われた「高速馬場」もむしろ大歓迎、アルカセット以来の優勝に現実味
そんなJRAの思惑を知ってか知らずか、“空気を読んでくれそうな存在”が、今年の凱旋門賞を回避し、英チャンピオンS(G1)に向かうことを表明したミシュリフ(牡4、英・J&T.ゴスデン厩舎)かもしれない。
陣営が今年の残り期間で選択肢として挙げたG1は、凱旋門賞、英チャンピオンS、BCターフ、ジャパンCの4レース。「タイミング的に4つのレースのうち、3つのレースを走る可能性があります」と話していることからジャパンC出走の可能性は高くなった。
「パリでのタフな12ハロンよりも10ハロン路線を維持すべきだと判断した」とは、ミシュリフ陣営のコメント。
パワーとスタミナを求められる舞台を避けたのも、日本馬が苦戦する理由と合致。2400mの距離に関しては、3月のドバイシーマクラシックで日本のトップクラスであるクロノジェネシス、ラヴズオンリーユーを破ったように大きな問題とはならないはず。タフなパリロンシャンだと、距離以上のスタミナを要するためと考えたなら合点も行く。
日本馬との相性がいいドバイで好走しているなら、日本の馬場への適性は十分にありそうだ。昨年はダートが主戦場だったヨシオの参戦に一部では“場違いではないか”といった声も聞かれたが、ミシュリフは名実ともに世界トップクラスの馬。超目玉となる馬だけに大歓迎である。
また、同馬が今年制したドバイシーマクラシック(G1)と英インターナショナルSはジャパンCの「褒賞金対象レース」でもあり、ジャパンCを勝てば賞金(1着賞金3億円)だけでなく、300万ドル(約3億3000万円)のボーナスもつく。出走が実現するようなら、大物外国馬の参戦を望むJRAの救世主となってくれそうだ。
(文=黒井零)
<著者プロフィール>
1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。