JRA武豊が残した「予言」から3年。レコード1.1秒更新、ド派手なコパノリッキー産駒初勝利にDr.コパ「ありがとう!!」
26日、中京競馬場で行われた2R・2歳未勝利はコパノニコルソン(牡2歳、栗東・宮徹厩舎)がレコードタイムで逃げ切り。2戦連続2着の鬱憤を晴らした。
「コパノニコルソン逃げてレコード勝ち!! リッキーの子供はスピードがある。ありがとう!!」
新種牡馬コパノリッキー産駒待望の初勝利は、やはりこのオーナーの所有馬からだった。10頭立て、ダート1800mのレース。好スタートを決めたコパノニコルソンは積極果敢にハナを主張。1コーナーで完全に先頭に立つと、最後まで後続を寄せ付けないままゴールした。
これには自身のTwitterで「2着が連続のニコルソン、今日こそ!」と意気込んでいたDr.コパこと、小林祥晃オーナーも大喜び。レース後、すぐに「リッキーの子供はスピードがある。ありがとう!!」とツイートすると、大勢のファンから祝福を集めた。
「今年はドレフォンやシルバーステートなど、新種牡馬の活躍が特に目立っているだけに、コパノリッキーに期待するコパさんもヤキモキしたんじゃないでしょうか。今日のラッキーカラーは『青』だとおっしゃっていましたが、見事に的中(青帽で勝利)しましたね(笑)。
とはいえ、ダートG1・11勝を誇るコパノリッキーですから、地方では大人気の種牡馬。すでに大井のコパノミッキーが3勝し、先日のゴールドジュニア競走でもママママカロニの2着に好走しています。
この馬場(重馬場)だったので『レコードが出るかな』と思っていましたが、先週アナザーエデンが記録した2歳コースレコードを1.1秒も更新。新種牡馬コパノリッキーにとっては、良い船出になったと思います」(競馬記者)
一方で一部のファンから新たに注目されているのが、コパノリッキー産駒の「芝」の可能性だ。
先週まで中央でトータル26回出走して、芝の最高着順は4着。やはりダートに良績が集中しているコパノリッキー産駒だが、ゴールドアリュール×ティンバーカントリー×トニービン×リアルシャダイという配合なら、芝・ダート兼用の活躍馬が出ても不思議ではない。
コパノニコルソンが足抜きの良い馬場でレコード勝ちしたことで、SNS上では早くも「芝で走らせてみたい」という声も聞かれている。
「2018年の年明けに京都競馬場で行われた引退式の際、ファンのお披露目に芝コースでキャンターしたコパノリッキーですが、その走りがあまりに素軽かったため、鞍上の武豊騎手がコパさんに『芝馬だったかも』とほのめかしたのは有名なエピソードです。
結局、コパノリッキーが現役時代に芝のレースを走ることはありませんでしたが、フェブラリーS(G1)や南部杯(G1)といった芝スタートのコースでも、抜群のダッシュ力を見せていました。ダートほどのパフォーマンスを出せるかはさておき、少なくとも苦にしている印象はありませんでしたね」(競馬記者)
「道中は遊んだりしている部分がありましたけど、直線の反応が良かった。まだ体もできていないので、これから良くなると思います」
レース後、鞍上の亀田温心騎手からそう評価されたコパノニコルソン。父コパノリッキーのG1初制覇は4歳のフェブラリーS、それも最低人気の激走だった。そこから7歳12月の東京大賞典でG1・11勝目を飾るまでタフに走り続けていただけに、産駒もまだまだ長い目で見てみたい。
(文=大村克之)
<著者プロフィール>
稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。