JRA 武豊「悲劇」再来の可能性……秋華賞(G1)参戦決定も、打倒ソダシに立ちはだかる「意外な壁」とは
3日、フランスのパリロンシャン競馬場で、自身9度目の凱旋門賞(G1)に挑む武豊騎手。
今年の騎乗馬であるブルーム(牡5歳、愛・A.オブライエン厩舎)は、7番ゲートからのスタートが確定。同レースはここ4年、6番ゲートより内に入った馬が勝利を収めており、ややイン有利の傾向が強くなっている。悲願達成に向けてまずまずの好枠を引き当てたといえるだろう。
また、新型コロナウイルス感染拡大防止のために発生する帰国後の隔離期間は、今月1日から14日間→10日間へと短縮。そのため、本来であれば菊花賞(G1)ウィークだと思われていた復帰も幾分早まることに。同騎手は自身の公式ホームページに「具体的には10月16、17日の秋華賞の週には戻ってこれそうです」と喜びを綴っている。
早期復帰が可能となったレジェンドは、さっそく秋華賞(G1)でステラリア(牝3歳、栗東・斉藤崇史厩舎)とコンビを結成することが、社台サラブレッドクラブのホームページにて発表された。
同馬は4月に行われた忘れな草賞(L)を、同レースの歴代最速タイムである1分58秒0で勝利。今年の秋華賞は、京都競馬場の改修工事のため、阪神の芝2000mで開催される。同コースの忘れな草賞で非常に強い勝ち方をしている点は、大きなアドバンテージとなりそうだ。
今回はオークス(G1)13着以来の実戦となるが、秋華賞は2018年のアーモンドアイ以降、3年連続でオークスからの直行組が勝利を飾っているため、それほどの問題はないと思われる。実績のあるコースで打倒ソダシに向けて、巻き返しを期待したいところである。
だが、そんな武豊騎手とステラリアの前に、意外なものが壁となって立ちはだかるかもしれない。
「毎年、上限18頭で行われている秋華賞ですが、今年は舞台が阪神・芝2000mのため、フルゲートは16頭に。現在の想定によると、収得賞金1600万円のステラリアは、18頭の例年であれば抽選なしで出走可能でしたが、現在は4分の3の抽選待ちの状況となっています。
ちなみに、武豊騎手は昨年の菊花賞にアンティシペイトとのコンビで出走を予定していましたが、6分の4の抽選に漏れ、同レースを観戦する憂き目に遭っています。場合によっては今年も悲劇が襲うかもしれません」(競馬誌ライター)
実績のあるコースで行われる分、ステラリアにとってはラッキーかと思いきや、フルゲートが減ることとなり、出走自体が危うい状態になっているという。なかなか上手いようには行かないものだ。
武豊騎手も秋華賞ウィークからの復帰が可能となったにもかかわらず、いきなりのG1見学となってしまうのだろうか。このまま想定通りに進んだとなれば、まずは抽選結果に要注目である。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。