「珍名の怪物」ママママカロニが4連勝目指し“出世”レースへ出走も……。ライバルは同じ「食材」の珍名馬?
13日、川崎競馬場で第20回鎌倉記念(S2)が行われる。勝ち馬には、今年の白山大賞典(G3)でJRA勢相手に2着と健闘したミューチャリーなどが名を連ねている。
そんな出世レースに今年は9頭がスタンバイ。その中でも、特に注目の存在となっているのが3枠3番のママママカロニ(牡2歳、大井・森下淳平厩舎)だろう。何と言っても、インパクトが強烈な馬名が目に入ってしまう。
「馬名の由来は、音楽グループ『Perfume』の楽曲『マカロニ』の歌詞のフレーズです。ママママカロニの山口裕介オーナーはPerfumeのファンとして有名です。それ以外の所有馬にも、Perfume関連の名前を付けられた馬がいますね」(競馬ライター)
その一風変わった名前で話題先行のママママカロニだが、現在3戦3勝の無敗と実力も伴っている。特に3勝目となった前走のパフォーマンスは「桁違い」で、競馬ファンから「珍名の怪物」と、言われるほどだった。
「ママママカロニは、大井競馬場で行われた1200m戦のゴールドジュニア(S3)を勝利しました。鞍上の手綱が持ったまま直線で後続を見る見るうちに引き離していき、9馬身差の圧勝でした。
また、勝ち時計も稍重馬場で1分11秒5と破格。馬場状態は異なりますが、4月に行われた東京スプリント(G3)を勝利したリュウノユキナと同タイムということで、2歳の時点で中央重賞級の力を持っていると言っても過言ではないです」(同)
しかし、今回走る川崎コースは大井とは異なり左回り。さらには未知の距離である1500mへ延長となる。管理する森下師も「左回りコース、距離と初ものづくしでどうかだけど……」と、懸念する一方、「この中間も予定通りの調教メニューを消化。デキは更に上向きだよ。能力の高い馬なので勝負になるはず」と、無傷の4連勝に向けて自信を見せている。
そんなママママカロニの前に現れた強力なライバルの名はメンタイマヨ(牡2歳、川崎・林隆之厩舎)。こちらもママママカロニ同様、食材がモチーフの馬名であり、鎌倉記念は食材対決という意味でも楽しめそうだ。
「『netkeiba.com』に掲載されている馬名の意味は『明太子とマヨネーズ』と、そのままですね(笑)どうやら母馬チーズマヨから連想して名付けられたみたいですね」(同)
重賞を勝っているママママカロニに対し、メンタイマヨは今回が重賞初出走。過去の戦績ではママママカロニがリードも、コース実績の点ではメンタイマヨに分がある。デビュー以来、川崎コースを走り続け3戦2勝。馬券圏内はまだ外していない。
「新馬戦では単勝オッズ1.1倍の圧倒的な支持を受けて、7馬身差の圧勝。デビュー2戦目も500mの距離延長をものともせず勝利と素質は高いです。
前走は3着に敗れましたが、林師は『放牧明けで本番を見越しての仕上げになる』と、話しており状態がそこまで良くありませんでした。
今回はひと叩きした上積みが十分見込めますので、相手が強い重賞でも好勝負になるかもしれません」(同)
マカロニVS明太マヨ「食材が由来」の馬同士の対決という意味でも注目の鎌倉記念は13日20時10分を予定している。ちょうど夕飯の時間帯だが、グラタンやサラダを食べながら2頭の戦いを見守りたい。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……