【フェブラリーS(G1)回顧】ゴールドドリームが亡き父ゴールドアリュールに捧げる「魂」の走り!連覇達成デムーロ騎手は「飛行機ポーズ」で喜び爆発!
まさに、亡き父に捧げる会心の勝利だった。
19日、東京競馬場で行われた今年最初のJRA・G1第34回フェブラリーS(G1)。年末のアウォーディーやアポロケンタッキーがドバイ遠征を選択したこともあり「主役不在の大混戦」といわれていた。
前日、自身もフェブラリーSを制し、幾多のダート活躍馬を送り出した名種牡馬ゴールドアリュールの訃報に包まれた競馬界。そんなかつてのダート王を弔うかのように、最後の直線力強く抜け出したのが、父からその血と「ゴールド」の名を引き継いだゴールドドリーム(牡4歳、栗東・平田修厩舎)だった。
各馬まずまず揃ったスタートが切られた中、急遽の乗り替わりが不安視されていたサウンドトゥルーとカフジテイクの2頭がやや立ち遅れるが、脚質的に大きな問題はなかった。インカンテーションが外から果敢にハナを主張するも、内で「秘策」を匂わせていた横山典弘騎手のニシケンモノノフが抵抗する。
結局インカンテーションがハナを切り、ニシケンモノノフが2番手。武豊騎手騎乗のコパノリッキーは3番手に控えた。それを見るような形で前年の覇者モーニン、アスカノロマンなどが好位を形成。ベストウォーリアやゴールドドリーム、ノンコノユメなどが中団に構えてそれらに続いた。スタートでやや遅れたサウンドトゥルーとカフジテイクの2頭は、いつも通り後方待機の競馬を試みている。
最初の600mが34.0秒と速い流れで飛び出したが、レースはじょじょに落ち着きを取り戻し1000m通過は59.0秒と平均ペースとなった。
インカンテーションが先頭のまま最後の直線に入ると、まずコパノリッキーが抜け出しを図るが後続がそれを許さない。すると中団にいたゴールドドリームが外から先頭集団を強襲。内で必死の抵抗を試みるニシケンモノノフを捕らえて先頭に躍り出た。