JRA武豊「旬は過ぎていない」インティ軽視に警告!? 「手の内は広がっています」チャンピオンズC(G1)ノーマーク激走の再現なるか?
5日、中京競馬場で秋のダート王決定戦のチャンピオンズC(G1)が行われる。
『netkeiba.com』の単勝予想オッズでは、昨年の優勝馬チュウワウィザードが1番人気。続いて今回が初のダート戦となるソダシ、6月の帝王賞を制したテーオーケインズ、2月のフェブラリーSを制したカフェファラオと、以上が10倍を切る人気馬となっている。
先々週のマイルCS、先週のジャパンCと、ここ2週のG1は人気サイドでの決着が続いただけに、先月のエリザベス女王杯(G1)とまではいかないが、そろそろ伏兵馬が上位に食い込むのではと睨むファンも多いかもしれない。
そんなファンへ勧めたいのが、先述の予想オッズで9番人気想定と配当的な妙味が見込めそうな武豊騎手のインティ(牡7歳、栗東・野中賢二厩舎)だ。
19年のフェブラリーS(G1)を逃げ切った同馬は、今回が3年連続3回目の出走となるが、チャンピオンズCを2年続けて3着と実績は申し分ない。
しかし7連勝で制したフェブラリーSから、現在まで未勝利。加えて7歳馬と高齢で、もうピークが過ぎたのではないかという評価もあるだろう。
そんな7歳馬について「まだ、旬は過ぎていないと信じたいです」と、自身のオフィシャルサイトで綴ったのが主戦の武騎手だ。
武騎手は同サイトにて、未勝利が続くインティの近況に理解を示しつつも「手の内は広がっています」と、自信を見せている。
先行馬だったインティが脚質転換したキッカケは、2年ぶり2回目の勝利を目指した今年のフェブラリーSだった。このレースで珍しく出遅れてしまい生涯を通じて初めて後方からの追走を余儀なくされたが、出走メンバー中で上がり3ハロン2位の末脚を見せた。
7歳にして新たな一面が見られたことを受けて、陣営は控える競馬を徹底。3着、4着と勝利こそないものの、いずれも上がり最速の末脚を繰り出しており、一戦ごとに差す競馬が板についてきている。
脚質の幅が広がったことについて、レジェンドは「なんでもできるようになった」と称賛した上で、「十分に戦略を練って臨みます」と、3年連続の好走へ意欲を見せている。
さらにインティの好走を後押しするのが、チャンピオンズCの傾向だ。
「チャンピオンズCは前年も出走している馬の好走が目立つリピーターレースとして有名です。最近ではゴールドドリームが17年1着→19年2着→20年2着と、出走機会3連続で馬券になる馬もいます。
コース適性が好走に繋がっていることから、2年連続で3着のインティもゴールドドリーム同様に出走機会3連続で馬券になる可能性は十分あると言えます」(競馬誌ライター)
新たな戦法とレース傾向を味方にインティが3年連続で馬券圏内へ好走し、「2度あることは3度ある」を体現することに期待したい。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……