武豊騎手が昨年の「夢」の続きへ!米国三冠挑戦を懸け「大器」アディラートがUAEダービー(G2)参戦を表明!
昨年、ラニで見た「夢」の続きが、また見られるかもしれない。
27日、ヒヤシンスS(OP)で2着したアディラートが、3月25日にドバイのメイダン競馬場で開催されるUAEダービー(G2)に出走することが正式に決まった。なお、鞍上は主戦の武豊騎手が務める見込みだ。
昨年もラニのUAEダービー制覇から、すべてが始まった。UAEダービーを優勝したことで米ケンタッキーダービー(G1)の優先出走権を得たラニ陣営は、果敢に米三冠への挑戦を表明。
これまで数多くの”夢の扉”に手を掛けてきた武豊騎手が、また一つ歴史的な偉業を成し遂げた。
1995年のスキーキャプテンから21年の時を経て、再びケンタッキーダービーが行われるチャーチルダウンズ競馬場に戻ってきた昨年の武豊騎手。ケンタッキーダービーこそ9着に敗れたものの、その後プリークネスS(G1)5着、ベルモントS(G1)3着と日本競馬史上初の挑戦となった米国クラシックで確かな足跡を残した。
あれから1年。武豊騎手に大きな「夢」の続きを見るチャンスが再び訪れた。
UAEダービーでコンビを組むアディラートは、初ダートとなった昨年12月の未勝利戦(1400m)で後続に2秒の大差をつけるレコード勝ち。手綱を執った武豊騎手も「ちょっと離し過ぎたかな」とあまりの強さに目を丸くするほどの大器だ。
続くはこべら賞(500万下)もノーステッキで3馬身差の圧勝。前走のヒヤシンスSでは「怪物」と称されるエピカリスの前に2着に敗れたが、この馬の類まれな能力を改めて証明する一戦となった。
武豊騎手も「勝った馬は強かった」と素直に負けを認めた一方で、アディラートにとってはダートで初のマイル戦。逃げ馬ゆえに終始エピカリスに目標にされながらも、最後まで抵抗できたのは大きな収穫だった。今後の課題は距離延長になってくるが、血統的な見通しは明るいようだ。
「マンハッタンカフェに新種牡馬ルーラーシップの配合ですから、額面通りだとベストは中距離以上になります。陣営もデビュー戦で芝の2000mを使っていますし、そこで2着したことからも距離延長に大きな不安はないはず。現状、ダートで逃げているのは気性面の問題ではなく、単純にスピードの違いでしょう。芝では好位からの競馬もできていましたよ。
昨年のラニにはスタートからのスピードがなく、いつも後方からの競馬を余儀なくされていました。そういった意味では、アディラートの方が米国での競馬の適性はあるのかもしれませんね」(競馬記者)