「後輩に示しがつかない」元JRA藤田伸二氏またしても岩田康誠を糾弾!? フェアプレーに厳しいご意見番が指摘した「危険」な追い方
26日の中央競馬は有馬記念(G1)の開催で、大いに盛り上がった。ファンの興味も集まったことでWIN5の売上げも前回から5億円近く増えた12億円を突破。的中は526票、配当は約166万円となった。
そんなWIN5対象の2レース目ということもあり、いつも以上に注目された阪神9Rの鳥取特別(2勝クラス)。
13頭立てで行われたダート1800m戦を制したのは、松田大作騎手が騎乗した1番人気のペプチドナイル。近2走を圧勝していたこともあり、同馬の単勝オッズは1.6倍の圧倒的支持を集めていた。大本命馬の勝利にホッと胸を撫で下ろしたファンも多かったに違いない。
これに対し、惜しくもハナ差2着に敗れたのが、2番人気ゴールドハイアー(牡3歳、栗東・大久保龍志厩舎)に騎乗した岩田康誠騎手だ。
まずまずのスタートを切ったゴールドハイアーは、断然の1番人気のペプチドナイルをマークする形で中団を追走。4コーナーで5頭が横並びになる展開で先行各馬の脚が止まるのと同時に、1番人気馬と2番人気の熾烈なデッドヒートへ。最後はペプチドナイルとの追い比べに敗れた。
1番人気こそ勝ち馬に譲ったとはいえ、こちらも能力で引けを取らない素質馬。大本命馬を負かしていれば、この日のWIN5の配当はさらに上がっていただろう。岩田康騎手も渾身の騎乗で大本命馬をあと一歩のところまで追いつめた。
だが、元JRA騎手の藤田伸二氏からすると、そうは映らなかったようだ。
レース直後に自身のTwitterを更新した藤田氏は「岩田の手綱プラプラの騎乗…… 醜い……」と、岩田康騎手の手綱の長さについて指摘した。
確かにレース映像を見返してみると、ゴールドハイアーの手綱が他馬の騎手より明らかに長いことが見て取れる。JRAの公式HPに掲載されている全周パトロールビデオでは、直線の競り合いで岩田康騎手の激しいアクションの影響で、白い手綱がプラプラ揺れていることも確認できた。
続けて「あんな追い方は後輩達に示しがつかない……」「よく馬が逸走しないものだ………」「内の(松田)大作は格好ええ追い方してるのに……」と、岩田康騎手の騎乗ぶりに対し、元騎手なりになぜ望ましくないのかの理由をファンに説明した。
「私も実際にレース映像を見ましたが、確かに岩田康騎手の手綱は長かったですね。手綱の色が白色ですので、馬の色と対照的で余計に目立ってしまったこともあったかもしれませんが……。
かといって、これがルール違反というわけでもありませんし、馬もしっかりと伸びています。内に併せていった分、右手綱が短くなり、左手綱が緩くなったわけですから、左鞭を入れる状況ではやむを得なかったようにも見えました。それに藤田氏は岩田康騎手に少しばかり厳しい人ですしね」(競馬記者)
記者が触れたように、藤田氏と岩田康騎手との間には少々穏やかではないこれまでの経緯もあった。
今年4月に岩田康騎手が藤懸貴志騎手に粗暴行為を働いたとして、4日間の騎乗停止処分となった際に、藤田氏はその件についてTwitterやYouTubeにて激しく糾弾。以降も、何かと岩田康騎手に厳しい言葉を投げかけるなど、良好な関係とは言い難い。
この日、またしても悪い見本としてヤリ玉に挙げられてしまった岩田康騎手だが、もはや天敵ともいえる藤田氏から褒めてもらえる日は訪れるのだろうか。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……