JRA武豊「G1・9勝馬弟」と急遽新コンビ決定!好条件で一発を期待されるレジェンドが持つ「ある不名誉な記録」とは

武豊騎手

 23日、中京競馬場のダート1800mを舞台に行われる、第39回東海S(G2)。騎乗予定だったブラックアーメットが出走を回避した武豊騎手は、急遽ミヤジコクオウ(牡5歳、栗東・川村禎彦厩舎)と新コンビを組むことが決まった。

 同馬は、半兄に中央・地方合わせてダートG1・9勝を挙げたエスポワールシチーを持つ良血馬。デビュー2戦目の2歳未勝利を単勝1.1倍で勝ち上がり、3歳時には鳳雛S(L)を優勝。20年のレパードS(G3)では、同じく東海Sに出走するケンシンコウから2馬身半差の2着に入っている。

 その後はやや精細を欠いているが、昨年6月に東海Sと同じコースで行われた三宮S(OP)では、勝ったサンライズホープから0秒4差の2着に好走した。

 なお、このときサンライズホープの斤量が54キロだったことに対し、ミヤジコクオウは55キロ。サンライズホープも東海Sに出走を予定しており、人気を集めることが予想されている。一方のミヤジコクオウは人気薄想定だが、56キロの同斤量となる今回は、オッズほどの実力差はないと思われる。

 陣営は「デキに関しては悪くありません」と『サンケイスポーツ』の取材にコメント。川村厩舎は2016年の東海Sをアスカノロマンで制しており、また中京ダート1800mは同年以降、7勝を挙げるなど得意としている舞台だ。条件が揃うミヤジコクオウは今回、一発の期待も高まっている。

 そんなミヤジコクオウと初コンビとなる武豊騎手だが、騎乗経験のあるエスポワールシチーの弟ということで、兄のイメージが残っているかもしれない。

 佐藤哲三元騎手のお手馬のイメージが強い、“エスポくん”ことエスポワールシチーだが、キャリア8戦目にしてダートに転向以降は、佐藤哲元騎手、角田晃一元騎手、松岡正海騎手、武豊騎手、浜中俊騎手、後藤浩輝元騎手の計6名が騎乗している。

 実はこれら騎手の中で、エスポワールシチーに騎乗して1度も馬券に絡めなかったのは、武豊騎手だけなのだ。

「武豊騎手はエスポワールシチーに2度騎乗経験があり、12年のフェブラリーS(G1)は5着、同年のジャパンカップダート(G1)では10着に敗れています。近年最強のダート馬の1頭にも挙げられる馬だけに2回とも着外に終わっているのは、武豊騎手にしてもやや不名誉な結果であるといえるかもしれません。

その借りを返すではないですが、弟のミヤジコクオウに騎乗する今週の東海Sでは好騎乗に期待したいところです」(競馬誌ライター)

 ちなみに武豊騎手が川村厩舎の管理馬に騎乗するのは17年2月のアスカノハヤテ以来、およそ5年ぶりとなる。

 今週はワールドプレミアのオーナーである大塚亮一氏の所有馬に11ヶ月ぶりに騎乗、また中内田充正厩舎と約3年ぶりにタッグを組むなど、珍しい組み合わせが目立つレジェンド。“持っている男”が果たしてどのような結果を出すのか、大いに注目しておきたい。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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