福永祐一騎手とカデナに「不安データ」?弥生賞を快勝したクラシック筆頭候補は本番・皐月賞だけでなく「向いてる」はずの日本ダービーも……
これは数値が「+」であればラストに時計が掛かった、言い換えれば「厳しい流れ」だったということで、逆に「-」である場合は上がりの勝負、つまりはトライアル特有の「緩い流れ」だったということだ。
その上で数値が大きな「+」の場合は、そのレースがより厳しい流れであったことを示す。つまりは、そこで好走した馬は本番の「皐月賞に近い流れで好走している」とうことだ。当然ながら本番につながりやすく、もっと言えば本当の強さを持った馬が上位にくる傾向が強い。
ちなみに上記の中で最も大きな「+」だった2014年と2016年は勝ったトゥザワールドとマカヒキが皐月賞2着、2014年に後続へ2馬身以上の差をつけての2着だったワンアンドオンリーは日本ダービーを勝っている。
無論、これらはあくまでデータであり、必ずしもその通りになるわけではない。
だが、今年の「-1.3」は過去6年で最も極端な上がり勝負であったことを示している。本番とは真逆になりやすい「-」の後傾ラップを示した2013年と2012年の勝ち馬が苦戦を強いられていることからも、カデナが皐月賞でパフォーマンスを落とす可能性は低くない。
無論、弥生賞で「-2.5」だったディープインパクトが、皐月賞でも「-0.5」で快勝した例も存在しているため、今年の皐月賞が必ずしもカデナにとって不利な流れになるとは限らない。
ただし、この弥生賞馬がデビュー以来、ずっと瞬発力勝負の競馬しか経験していないことはやはり気掛かりだ。
皐月賞はもちろん、従来カデナが「向いている」といわれている日本ダービーも、上記の表でマカヒキとワンアンドオンリーが共に「+」だったように、実は近年はそれほど瞬発力勝負の様相を呈していないだけに心配だ。