キャプテン渡辺が川崎記念(G1)で痛恨の「相手抜け」! 人気薄エルデュクラージュに印回すも……、不的中の原因は裏目に出た「親心」!?

チュウワウィザード

 2日、川崎競馬場で行われた今年最初のG1・川崎記念は、単勝オッズ1.2倍の断然人気チュウワウィザード(牡7歳、栗東・大久保龍志厩舎)が4馬身差で完勝。次走に予定しているドバイWC(G1)に向けて好発進を決めた。

 2年ぶりにコンビを組んだ川田将雅騎手はレース後のインタビューで、「無事に勝てて何よりです。久しぶりに乗りましたが相変わらず元気一杯でした」と、安堵の表情でパートナーの走りを称えた。

 続けて「今年こそという思いでドバイへ行って来ます。この馬の事を日本で、精一杯応援して頂ければと思います」と、新型コロナの影響で中止になった2年前を振り返りつつ、2年越しとなるドバイでのG1勝利を見据え、前を向いた。

 単勝オッズが示す通り、その戦歴からもチュウワウィザードと他馬の実力差は明らか。「アクシデントさえなければ」と、チュウワウィザード1着固定の馬券を買っていたファンも多かっただろう。

 他の上位人気勢では2番人気カジノフォンテンが5着に敗れたが、3番人気に支持されたヴェルテックス(牡5歳、栗東・吉岡辰弥厩舎)がG1初挑戦で大健闘の3着に食い込んだ。

 そしてこのレースで馬券のカギとなったのが、2着に入ったエルデュクラージュ(セ8歳、船橋・川島正一厩舎)だった。

 単勝オッズ85.1倍、9番人気のこの馬が2着に粘ったことで、大本命馬が勝利したにもかかわらず、馬連3230円、三連単1万9090円とまずまずの配当となった。エルデュクラージュさえ拾っていれば、大幅なプラス収支も夢ではなかったはずだ。

 ところが、チュウワウィザードを本命に指名し、エルデュクラージュにも印を回しながら不的中に終わった人物がいた。

 それがギャンブル大好き芸人のキャプテン渡辺だ。テレビ東京の競馬番組「ウイニング競馬」などに出演しており、ファンの間ではすでにお馴染みの存在だろう。昨年は1年間を通じて見事に年間プラス収支を達成するなど、予想家としても注目度は右肩上がりである。

 川崎記念当日は、『netkeiba.com』によるYouTubeのライブ配信に出演。番組内では、鹿戸雄一調教師の娘で馬事文化応援アイドル「桜花のキセキ」メンバーの成瀬琴と予想バトルを演じた。

 先述した通り、キャプテン渡辺はチュウワウィザードを揺るがぬ本命に指名。さらに2着に入ったエルデュクラージュにも印を回していた。

 ところがチュウワウィザードとともに馬券の軸に据えたのが5番人気のサルサディオーネ。矢野貴之騎手を背に果敢に逃げの手を打ったが、4角手前で早々と失速。馬券圏外に敗れたことで、人気競馬芸人渾身の馬券は“紙くず”となってしまったのだ。

 もしサルサディオーネではなく、3着のヴェルテックスを相手に指名しておけば、三連単を的中させていたことだろう。本人も番組内で話していたが、何とヴェルテックスはキャプテンの一口出資馬だという。

 では、なぜ出資馬を軽視したのだろうか。

「一口馬主をやっているファンは分かると思いますが、思い入れが強い分、見込みがなくても出資馬の馬券は買ってしまうものです。ところが、キャプテンさんは『浦和記念(G2)とか不満ですよね』と、ヴェルテックスが3着に敗れた2走前のレースぶりに不満を抱いていたようですね。もちろん応援したい気持ちもあったと思いますが、今回は逆に厳しい目で見過ぎてしまったのかもしれません」(競馬誌ライター)

 厳しすぎる“親心”が裏目に出てしまったキャプテン渡辺。悔やんでも悔やみきれない一戦となってしまったことだろう。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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