JRA最終レースで「勝率4倍」に跳ね上がる仕事人の評価が急上昇! 最低人気と1番人気で連勝にファン唖然、知っていれば「1460万馬券」的中も夢ではなかった!?

撮影:Ruriko.I

 12日、東京競馬場で行われた12Rの4歳上2勝クラスは、16頭立てのレースで最低人気だったヤマメが直線でメンバー上がり最速タイの末脚を繰り出して鮮やかな差し切り勝ち。大穴の激走が記録した単勝の払戻はなんと54940円。これはJRA単勝配当歴代3位となる特大ホームランともなった。

 3連単配当1460万円の歴史的大波乱の立役者となった小林脩斗騎手はゴール後に軽くガッツポーズ。最低人気馬に騎乗しての勝利は、馬だけではなく騎手の好騎乗があってのもの。周囲の想像を超える勝利を収めるのは、騎手冥利に尽きるかもしれない。

 その小林脩騎手は翌13日の東京12Rにも騎乗。16番人気で制した前日とは異なり、今度は1番人気のマイヨアポアを勝利に導き、最終レース2連勝を達成したのだから驚きだ。

 連日の最終レース勝利により、ネットの掲示板やSNSなどでは、一部ファンから早くも「最終の男」「最終の脩斗」と呼ばれはじめている小林脩騎手。それもそのはずで、今年でデビュー3年目の若手はこれまで26勝で、その勝率も3.3%と目立つものではない。

 ところが、これを最終レースに限定すると、トップジョッキー級の勝率11.3%にまで跳ね上がるのだ。これを裏付けるかのように26勝中7勝が最終レースで収めたもの。勝率も4倍近くに激増する。

「最終レースに強いジョッキーでよく挙げられるのが、勝浦正樹騎手になります。しかし、実のところ勝浦騎手は最終レースの回収率や勝率に関しては、他のレースと比較して突出しているわけではありません。出所などは分かりませんが、偶然ファンの間で流行ったのでしょう。

一方の小林脩騎手はヤマメ以外でも、最終レースにおける人気薄での勝利が目立ちます。実は1番人気で最終レースを勝ったのは、13日のマイヨアポアが初めて。騎乗馬の人気関係なく最終レースに強いことは頷けますし、今からでも最終レースの小林脩騎手を買うだけで儲かるなんてこともあるかもしれませんよ」(競馬誌ライター)

 小林脩騎手の父は、2010年に引退し現在調教助手となっている小林久晃元騎手。1年目は5勝と苦しい成績に終わったが、2年目の昨季は17勝と勝ち星を3倍に増やしてきた。そして、今年は現時点で4勝と勢いもある。

「重賞勝利等がないため目立ってはいませんが、これからグングン成績を伸ばしてきそうな若手ジョッキーの1人です。

昨年は新馬勝ち以来16戦連続で馬券圏外だったコスモスタックで逃げ切り勝ちを収めたり、5年近く未勝利が続いていたマイネルレンカを勝利に導くなど、成績不振の人気薄を勝たせることに長けていますね。

まだ減量特典も保持していますし、ヤマメのように差しも上手ですから、今からでも追いかけておきたい騎手ですね」(同)

『スポーツニッポン』の取材では、JRA競馬学校在学中に病気で他界した母について「きっと僕の活躍を楽しみにしてくれている。努力して信頼される騎手になって、いい報告がしたい」と誓った小林脩騎手。まずは得意の最終レースを足掛かりに、天国の母が喜ぶ活躍をしてくれることに期待したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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