JRA武豊と一世を風靡したキタサンブラックと同配合! フィリーズレビュー(G2)高配当をもたらす「第2のピンハイ候補」はコレ
先週5日のチューリップ賞(G2)は、1番人気のナミュールが1着。3着には2番人気サークルオブライフが入ったものの、2着に13番人気のピンハイが入ったことで、三連単は25万円台の波乱の決着となった。
13日、阪神競馬場では同じく桜花賞(G1)トライアルのフィリーズレビュー(G2)が行われる。高配当をもたらす“第2のピンハイ候補”として狙ってみたいのがゼロドラゴン(牝3歳、栗東・寺島良厩舎)だ。
3番人気に推された昨年8月のデビュー戦では、直線で伸びを欠いて11着に敗退。だが、この凡走はノドの疾患であるDDSPの影響もあったようだ。実質的にはノーカウントの一戦だったと見てもいい。
手術・休養を挟んで臨んだ昨年暮れの未勝利(阪神芝1200m)では、中団のインを巧みに回ると、直線では最速の上がりを披露。この馬の本来の力を発揮し、2着に1馬身1/4差をつける完勝を収めた。
しかし、前走の中京芝1200mの1勝クラスでは、追い込み届かず3着に敗れていることもあり『netkeiba.com』の予想オッズでは15頭中11番人気という、かなりの低評価に留まっている。
とはいえ、前回の敗戦はそこまで悲観する内容でもない。
ハナを奪ったエテルナメンテがそのまま逃げ切った、前残りのレース。未勝利戦に続き吉田隼人騎手とのコンビで挑んだゼロドラゴンは、道中でやや折り合いに苦戦するシーンも見られ、3~4コーナーにかけては最後方の位置取り。
直線に入ってからも進路取りに手間取っており、まともに追えたのは残り200mを過ぎてからだった。それでも上がり最速タイで勝ち馬に0秒4差まで迫っており、敗れこそしたものの十分に評価できる内容だったと見ていいだろう。
また、このとき手綱を執った吉田隼騎手に替わり、今回は横山典弘騎手と新コンビを結成する。
先月23日に54歳となった大ベテランだが、今年は既に重賞3勝を挙げるなど好調の同騎手。昨年12月の万両賞(1勝クラス)では、マテンロウオリオンで道中ポツンと最後方を追走すると、直線だけで全馬ごぼう抜きにする衝撃的な追い込みを決めたことはまだ記憶に新しい。
フィリーズレビューはこのときと同じ、阪神の芝1400mが舞台である。また、ゼロドラゴンもマテンロウオリオンと同じく差し追い込み脚質であるため、横山典騎手にはぜひ、万両賞の再現のようなレースを期待したいところである。
「ちなみにゼロドラゴンは、2014年のドバイデューティフリー(G1、現ドバイターフ)を優勝し、当時の国際レーティングで世界一に輝いたジャスタウェイの近親。また、父ブラックタイド×母父サクラバクシンオーという組み合わせは、武豊騎手とのコンビで一世を風靡し、G1・7勝を挙げたあのキタサンブラックと同じです。
世界ナンバーワンホースと同じ一族であり、また20年に殿堂入りを果たした歴史的名馬と同配合ということで、ゼロドラゴンは血統的にも十分な魅力を秘めていると思われます」(競馬誌ライター)
今回は1ハロンの距離延長がカギになりそうだが、管理する寺島師は「距離は問題ない」とコメントしている。むしろ追走に余裕ができる分、プラスに働く可能性も十分にあるだろう。初勝利を挙げた阪神内回りの舞台で一発に期待したい。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。