JRA 福永祐一も絶賛したコントレイル世代「秘密兵器」が戦列復帰!日経賞(G2)で「苦労人騎手」とのコンビ復活に喜びの声続々
先週20日の阪神大賞典(G2)は、断トツの支持を集めたディープボンドが1着。2着にはアイアンバローズが入り、5歳馬2頭のワンツー決着となった。
その2頭に一昨年の神戸新聞杯(G2)で先着した経験を持つロバートソンキー(牡5歳、美浦・林徹厩舎)が、26日に中山競馬場で開催される日経賞(G2)に出走を予定している。
同馬は、当時まだ1勝クラスの身でありながら果敢に神戸新聞杯へ挑戦すると、14番人気の低評価を覆してコントレイルから0秒3差の3着に激走。見事に菊花賞(G1)への優先出走権を掴み取った。
本番では6着と掲示板にあと一歩届かなかったが、日本ダービー(G1)3着のヴェルトライゼンデや、セントライト記念(G2)勝ち馬のバビットなどには先着。地力が確かであるところを示している。
その後は条件戦を2度しか使われていないが、共に1番人気で完勝を収めていることから、一部の競馬ファンから「遅れてきた大物」「コントレイル世代の秘密兵器」などと呼ばれているようだ。
『netkeiba.com』の想定オッズでは、7番人気前後になることが予想されている。現状3勝クラスの身であるため、日経賞は格上挑戦になるものの、これだけの支持を集めるのは、同馬に対する高い期待の表れでもあるだろう。
なお、鞍上は伊藤工真騎手になることが想定されている。
伊藤騎手はキャリア2戦目の未勝利戦からロバートソンキーとコンビを組み、初勝利をプレゼントしている。先述の神戸新聞杯で好騎乗を見せ、菊花賞出走へと導いたのも同騎手である。
だが、昨年4月の障害レースに騎乗した際に、落馬して頸部を骨折したため、長期の休養を余儀なくされることに。そのため、ロバートソンキーは前走の長久手特別(2勝クラス)では福永祐一騎手に乗り替わりとなっていた。
年間1桁勝利が続く苦労人の伊藤騎手からトップジョッキーにスイッチした上、レース後には福永騎手が「将来有望な馬です」と、絶賛のコメントを残した。そのことから、一部では福永騎手の続投もあり得るのではないかという声も上がったようだ。
しかし、無事に伊藤騎手の元へと戻ってきたため、SNSやネットの掲示板などでは「ロバートソンキーが伊藤騎手に戻って嬉しい」「林先生ありがとうございます」といった喜びのコメントが数多く投稿されている。
「どうやら福永騎手続投の件は、杞憂に終わったみたいですね。今回の日経賞では、これまで5戦してオール馬券圏内である左回りに対し、2戦してまだ1度も3着以内のない右回りになることが1つのポイントとなってきそうです。
ただロバートソンキーは、登録の段階で除外対象であったため、もし出走が叶わないようであれば、27日の御堂筋S(3勝クラス)に伊藤騎手と共に参戦することも想定されています」(競馬誌ライター)
休養明けながら長久手特別で1着になったロバートソンキーの走りは、リハビリ中の伊藤騎手の励みにもなっていたようだ。ヨリを戻した人馬が結果を残すことができるか注目しておきたい。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。