JRA【高松宮記念(G1)予想】横山武史レシステンシア×武豊サンライズオネストで万馬券狙い! 好配当の使者となる穴馬の激走に期待
今回は春のG1シリーズ第1戦となるスプリント王決定戦、高松宮記念(G1)を予想していく。
いつものように過去10年馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていきたい。
阪急杯 9頭
シルクロードS 8頭
オーシャンS 7頭
香港スプリント 2頭
フェブラリーS、阪神C、京都牝馬S、海外招待馬 各1頭
となっている。王道というか、用意された短距離ステップレースを順当に使われた馬が圧倒的に多いのがわかる。むしろ、阪急杯(G3)・シルクロードS(G3)・オーシャンS(G3)以外のステップを踏んできた馬は吟味する必要があろう。
続いて人気順の成績を見てみよう。
1番人気 2-1-3-4
2番人気 3-4-0-3
3番人気 2-2-3-3
4~6番人気 2-1-1-26
7~9番人気 1-1-0-28
10番人気以下 0-1-3-85
となっている。勝ち馬を狙い撃ちするなら2番人気が信用できそうだが、1~3番人気の複勝率が6割超なので、BOXでまんべんなく狙う方が良さそうだ。近5年で見ると1番人気は未勝利で、2番人気が2勝2着2回。ただ、20年はトラブルがあったものの9番人気が勝ち、19年の2着3着が12番人気と17番人気、18年も3着が10番人気と伏兵が台頭する可能性があるレースではある。
土曜日は雨予報で馬場の悪化は避けられなかったが、日曜日は天気の回復が見込まれる。ただ、良まで回復するかどうかは何とも言えず、良馬場発表でも実際は稍重に近い良になることも予想されるので、重馬場適性も一応考慮はしていきたい。
これを踏まえて「◎」は断然の人気が予想されるが7番レシステンシアとする。
前走は香港スプリント(G1)。昨年の香港スプリントは多重落馬が起きて4頭が競走中止するレースとなったが、前目にいた本馬は巻き込まれることなく、上手く捌いて2着を確保。
阪神JF(G1)の勝ち馬であり、NHKマイルC(G1)でも2着してはいるものの古馬混合戦となったマイルCS(G1)とヴィクトリアマイル(G1)では着外に敗れていることから、本質はスプリンターなのだろう。
昨年は本レースとスプリンターズS(G1)でともに2着と惜しいレースとなったが、実力は一線級。時計の出る馬場はもちろん、渋った馬場も歓迎ということで、臨戦過程の順調さも含めて死角らしい死角がない。
人気するのは確実だが、それに逆らうだけの材料もないということで本命に考えたい。
「○」は2番のナランフレグを推したい。
前走はオーシャンS。後方待機の競馬で、前残りの展開ながらも怒濤の追い込みで2着を確保。
オープン入りを果たしたのは19年末で、オープン初戦のシルクロードSでいきなり3着と能力は見せたが、そこから約1年8か月鳴かず飛ばずの状況が続いた。ところが、昨年秋のオパールS(L)以降4戦ですべて馬券に絡む好走。遅まきながら本格化したということか。
キャリア28戦で未だ重賞勝ちこそないが、今年はシルクロードSで3着、前走2着と前哨戦を好結果で通過してきている。実績では見劣ることもあり、陣営のトーンは決して高いものではないが、この勢いは見過ごすべきではないと見て重い印を打ちたい。
「▲」は9番ロータスランドとする。
前走は京都牝馬S(G3)。番手からの競馬で直線先頭に立ち、そのまま後続を振り切って勝利している。
元々はマイルが主戦場の馬で、昨年の関屋記念(G3)も勝っている重賞2勝の実績馬。1400m戦は前走以外に2歳時に一度経験して2着など、ここまでは経験もあり実績も残しているが、スプリント戦は初体験となる。
とは言え、前走の勝ちタイムが1:19.7と優秀で、速い流れにも十分対応できるのは証明されているだけでなく、2走前のマイルCSと3走前の富士S(G2)で大敗しているだけに、どちらかというとマイルが合わなくなってきているとも取れる。
陣営からは距離への対応が鍵になるとコメントが出ているが、関西馬ながら意外にも中京初参戦ということで、中京コースへの対応もポイントになるかもしれない。それでも新潟で良績が残っているので、左回りの長い直線は向いている。また、不良馬場で2着の実績があるので馬場が悪くなっても問題はない。
「△」は3番シャインガーネット、6番サンライズオネスト、17番メイケイエールの3頭を挙げる。
シャインガーネットは前走シルクロードSで前を行くメイケイエールを捉えきれずに2着と惜敗。
この馬も一昨年のファルコンS(G3)で後にNHKマイルCを勝ったラウダシオンを下して勝利して以降、1年8か月鳴かず飛ばずだったが、昨秋のオーロC(L)で思い出したかのように3着に好走し、それに続く前走2着ということで上がり調子にあるのは確か。その勢いを買って押さえたい。
サンライズオネストは前走阪急杯で、3番手からの競馬で同じ位置取りだった勝ち馬に抜け出されて届かず3着に終わった。
この馬もマイルまでが主戦場だったのだが、昨年春に1400m戦に出走して結果を残して以降、2走前はスプリント戦のカーバンクルS(OP)を勝ち、二度目の重賞挑戦となった前走でも好走してみせた。実績ではメンバー中でも最下位かもしれないが、やはり主なステップレースでそれなりの実績を残した勢いは大事と見て押さえておく。鞍上武豊騎手の手腕にも期待したい。
メイケイエールは前走シルクロードS。前目に位置して直線で抜け出す競馬だったが、後続を完封して勝利。
ご存じの通り、前走を含めて重賞4勝の実績馬。気性の悪さが災いしてクラシックで結果を残せなかったが、2走前のスプリンターズSで4着に好走。そこからの前走勝利ということで、鞍上の池添謙一騎手との相性もあるのだろうが、再び力を出せる状態にはなってきているのだろう。
この馬は気性が当日どう出るかがすべてなので、気分良く走れば勝ち負けもあり得る一方、折り合えなければ大敗という脆さがある。重い印は打てないが、押さえる必要はあろう。
人気どころでは1番サリオスと18番グレナディアガーズを切り。
サリオスは前走香港マイル(G1)で3着に好走。しかし、香港マイルからの転戦で結果を残した馬がいないのでローテーション的にアウト。
加えて、勝てなかったとはいえ皐月賞(G1)、日本ダービー(G1)ともに2着というクラシックでの成績がある上に、毎日王冠(G2)で古馬を一蹴する実力を持った馬がいきなりのスプリント戦で勝ち負けするかは疑問符が付く。
戦績を見る限りマイルがイマイチだからもっと短くしてみるか、くらいの印象を受ける路線変更だけに、さすがにそれですぐ結果は残せまい。血統的に見てもハーツクライ産駒ならもっと長い方に適性があると見るのが普通。ここでは用なしだろう。
グレナディアガーズは前走阪神C(G2)。出遅れて後ろからの競馬になったが直線豪快に差し切って圧勝した。
ローテーション的にはアリで、2歳戦ながらもG1馬。重賞でも好走を繰り返した実力の持ち主だが、スプリント戦となると果たしてどう出るか。私見だがマイルでは少し長く、スプリントでは少し短いという印象。1400m戦が合っているように感じるので、実績だけならここを勝ち負けしてもおかしくはないが、押さえるまでには至らない感じだ。
ということで、今回は2番、3番、6番、7番、9番、17番の6頭で3連複BOX20点勝負としたい。
レシステンシアやメイケイエールが順当に走って勝ち負けすると配当も期待できないが、サンライズオネストやシャインガーネットあたりが激走すると好配当も見えてくるはずだ。
(文=トーラス神田)
<著者プロフィール>
オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」