天皇賞はキタサンブラックVSサトノダイヤモンド「2番人気の奪い合い」!? 恐るべき過去10年のジンクスが「世紀の一戦」を襲う!
無論、この10年連続で連対なしというのには理由がないわけでもない。先の前半5年は抜けた存在が皆無な大混戦という印象の中、1番人気になった印象の馬も多かった。後半5年は本調子でなかった(機嫌が悪かった?)オルフェーヴルに、長距離適性に疑問もあり、骨折もしていたキズナ、そして世紀の気分屋ゴールドシップである。どれもそれなりの理由で敗戦しているイメージだ。
ただ、その代わり、といっては不自然だが、2番人気の成績はすこぶるいい。2番人気の勝率はここ10年で「5割」。1番人気が「0」と考えれば、これほど明暗分かれる状況というのも珍しいだろう。
G1での1番人気は競走馬にとって一つの名誉ではあるが、こと春の天皇賞に限っては「できれば2番人気が」という考えが陣営に浮かんでも自然かもしれない。
どちらも前哨戦を圧勝しているだけに、キタサンブラックとサトノダイヤモンドどちらが1番人気になるかは極めて微妙な状況だ。有馬記念でもオッズは0.1差しかなかった。今回はどちらになるのか……。
いずれにせよ、当日はオッズで「2番人気」を贔屓するのが傾向上はよさそうだ。ただ、1番人気馬がこのジンクスを軽々打ち破れば、それはまさに名馬ということになるだろう。2頭ともそのポテンシャルは十分に有しているように思える。
(文=利坊)