ライジングリーズン、溢れんばかりの「中山巧者感」 フェアリーS→アネモネS連勝中で桜花賞好走可能か? 番狂わせは「天候次第」?
近年屈指のハイレベルと言われる今年の桜花賞がいよいよ近づいてきた。木曜には出走馬と枠順が確定し、ソウルスターリング&アドマイヤミヤビはともに7枠に決定。それぞれ外めの枠で実績があるだけに好走に支障はなさそうだ。
1、2番人気を背負うであろう2頭がどちらも外枠に入ったなか、今回取り上げるライジングリーズン(牝3、美浦・奥村武厩舎)はひっそりと1枠2番にスタンバイ。日刊スポーツの報じたところによると、管理する奥村調教師は「いいですね。この枠を生かしてうまく走りたい」とコメントを残している。
昨年9月のデビュー戦以来重賞を含む4戦3勝の好成績で来ている同馬だが「桜花賞で好走できるの?」と疑問を持っている人は多いだろう。
それもそのはずで、相手関係が大幅強化されること以上に、3勝全てを「中山1600m」で挙げている偏った戦歴が競馬ファンに不安を抱かせるのだ。
「ライジングリーズンの持ち味は大きく分けて2つあります。ひとつは加速力に長けたピッチ走法、もうひとつはコーナーで自在にポジションを押し上げられる器用さです。中山マイルの3戦を確認してもらえるとわかりますが、決まり手はどれもほとんど同じ。勝負どころで外からスムーズに進出し、直線を向いたところではすでにトップスピードに乗って前を射程圏に入れています。このような立ち回りは先に述べた2つの長所があってこそ可能な芸当。マクりの利く中山マイルが持ち味を活かせるベスト舞台であることは間違いありません
その一方で、2戦目のアルテミスSで見せたあっけないまでの惨敗もポイントでしょう。東京競馬場は最後の直線が長いぶん、コーナーで動けばゴールまで脚が持たないため、この馬の持ち味が死んでしまいます。また加速力に優れるピッチ走法は逆に言えば長い直線を一杯に使う追い比べには向かない場合が多い。阪神外回りコースは中山よりも直線が長いため、その分苦戦する可能性は否定できませんね」(競馬記者)