小倉2歳S(G3)で武豊VS今村聖奈「35歳差」対決が実現! 注目度は譲っても潜在能力ピカイチはこちら

武豊騎手

 4日、小倉競馬場で行われる小倉2歳S(G3)では、53歳の武豊騎手と18歳の今村聖奈騎手による35歳差の対決が実現する。

 7月のCBC賞(G3)で重賞初騎乗初勝利の快挙を達成した今村騎手は、G1騎乗条件となる通算31勝もクリアして絶好調。快進撃を続ける大物ルーキーが、競馬界のレジェンドにどう挑むか。

 武豊騎手がコンビを組むのは、同騎手を全面的にバックアップしているキーファーズの関連クラブ・インゼルレーシングが送り込むクリダームだ。前走の函館2歳S(G3)を2着に敗れたとはいえ、ハイペースを自ら先導しての惜敗。他の先行勢が軒並み崩れた展開をゴール寸前まで粘り、ポテンシャルの高さを証明した。

 対する今村騎手は、上がり3ハロン33秒7の末脚を繰り出したフェニックス賞(OP)で、2着馬に2馬身半差の圧勝を演じたミカッテヨンデイイに騎乗する。3年前のマイネルグリット、昨年のナムラクレアが優勝した好相性のステップだけに、ここでも善戦以上の期待が持てそうだ。

注目度は譲っても潜在能力ピカイチはこちら

 だが、人気と注目度では2頭に譲っても、能力の高さでは決して引けを取らないロンドンプラン(牡2、栗東・宮本博厩舎)もまた、侮れない1頭である。

 今村騎手が話題を独占したCBC賞と同日のデビュー戦を勝利で飾った本馬だが、その内容は大物感を感じさせるもの。小倉2歳Sと同じ芝1200mのレースで好スタートを決めると、直線3番手から楽に抜け出して2着に2馬身の差をつけて完勝している。このとき2馬身半差遅れた3着に入っていたのがミカッテヨンデイイだった。

「今村騎手人気とミカッテヨンデイイの活躍もあって、人気の盲点となりそうなロンドンプランですが、まだまだ手応えに余裕のある走りでした。父グレーターロンドンは注目の新種牡馬で、距離適性はマイルから中距離向きの馬でしょうね。

ただ、スプリント戦でもいいスピードを見せているように、ここでも能力は上位。デビュー戦で負かしたミカッテヨンデイイの今村騎手は、女性騎手の減量で恩恵もあって、2頭の間には4キロもの差がありましたから、着差以上の強さといえます」(競馬記者)

 記者の高い評価を裏付けるように、1週前の追い切りでも新潟記念(G3)で有力視される3歳馬フェーングロッテンと併せて半馬身先着して年長馬を煽ったほど。最終追い切りでも栗東の坂路を馬なりで4ハロン53秒7-ラスト1ハロン12秒4の好タイムをマークしており、力強い踏み込みと有り余るスピード感は、ひと際目を引く内容だった。

 血統的にも父系の祖母は、1998年の桜花賞(G1)で2着に入ったロンドンブリッジで、生産した下河辺牧場も、2017年の菊花賞馬キセキや今年のマイラーズC(G2)を制したソウルラッシュを送り出した名門である。

 強敵が揃ったこの舞台をあっさり通過するようなら、暮れの2歳G1や来春のクラシックも視野に入ってくる。潜在能力ならピカイチといえそうな素質馬の走りに注目だ。

黒井零

1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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