小倉2歳S(G3)勝ち馬は「3秒」で分かる!? 難解なレースも「鉄板の法則」で楽々攻略…こんな簡単でいいのだろうか

撮影:Ruriko.I

 芝1200mの重賞ということもあり、これまで多くの有力スプリンターを輩出してきた小倉2歳S(G3)だが、過去の勝ち馬にはメイショウボーラーやアストンマーチャンなどの大物の名前もある。

 近年の勝ち馬では、2016年の優勝馬レーヌミノルが翌年の桜花賞(G1)を制し、2年前のメイケイエールや昨年のナムラクレアが短距離路線で活躍。早熟馬が集まりやすい夏の2歳重賞のイメージとは異なり、古馬になってもトップクラスの実力を誇る馬が出ている。

 そして今年もまた、残暑の厳しい小倉に13頭の精鋭が集結。レジェンド武豊騎手とニューヒロイン今村聖奈騎手の参戦もあり、話題には事欠かないだろう。

 その一方、この時期はまだ玉石混交の様相を呈しており、予想をするにしても非常に難解。出走馬がキャリアの浅い2歳馬のため、直接対決が少ないことも混戦に拍車を掛けている理由でもある。

 枠順の内外や当日の天気、馬場状態もレースを左右する重要なファクターだ。出走各馬の最終追い切りや、前走のレース映像をチェックしながら、どの馬が本当に強いのだろうかと、頭を悩ませているファンも少なくないはずだ。

 しかし、馬ではなく騎手に目線を変えてみた場合、「こんな簡単でいいの?」と思えるほどの重大な事実に気付く。それは小倉2歳Sの勝利騎手が、他のレース以上にリピーターが活躍している傾向が強いからだ。

 以下は、過去10年の小倉2歳Sにおける勝利騎手の一覧だが、その顔触れをご覧いただきたい。

■過去10年の小倉2歳Sを優勝した騎手(敬称略)

武豊   3- 2- 1- 2/ 8 勝率37.5%
和田竜二 2- 1- 1- 3/ 7 勝率28.6%
浜中俊  2- 1- 0- 4/ 7 勝率28.6%
国分優作 2- 0- 0- 2/ 4 勝率50.0%
岩田康誠 1- 0- 0- 1/ 2 勝率50.0%

 当然ながら小倉で好成績を残している騎手の名前が目立つ結果で、優勝騎手はわずか5人とほぼ同じ騎手が優勝している傾向が分かる。

 ちなみに上記の騎手で今年の小倉2歳に騎乗するのは、クリダームの武豊騎手とメイショウコギクの和田竜二騎手の2人のみ。リピーターの来やすいレースの性格を考えると、どちらかが勝利する可能性が高いと考えることも可能だ。

 勝ち馬も15番人気のオースミアリスが大波乱を演出した2014年以外は、4番人気以内の馬である。そしてこの年の1番人気を裏切ったのは、2着に敗れたレオパルディナで、同馬に騎乗していたのは成績トップの武豊騎手だった。

 このような過去の結果を踏まえると、あれこれ考えるよりもリピーター騎手を買っておけば、何とかなりそうな気もしてくるのだから不思議なものである。

 小倉2歳Sで「鉄板の法則」といえそうな攻略方法は、3秒もあればお釣りがくるほどシンプル。勿論、馬券の購入は自己責任でお願いしたいところだが、思い切ってこれら2頭を狙ってみるのも面白いかもしれない。

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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