JRA三浦皇成「悲劇の主戦降板」第二の矢は純白の弾丸!?「上に行っても通用する」2連勝で重賞制覇もまさかの“強奪”被害…

三浦皇成騎手

 白毛一族から、またもニューヒロインが誕生するかもしれない。

 3日、新潟競馬場で行われた8R・3歳以上1勝クラスは、1番人気のハイアムズビーチ(牝3歳、美浦・萩原清厩舎)が勝利。ダートの牝馬重賞路線で活躍した母ユキチャンから真っ白い馬体を受け継いだ娘が、やはりダートで覚醒した。

 舞台となった新潟のダート1200mコースは芝部分からスタートということもあって、ややダッシュがつかなかったハイアムズビーチだが、鞍上の三浦皇成騎手が押して押して先頭集団へ。そのままハナを取り切るとレースの主導権を握った。

 隊列を引き連れて最後の直線を迎えてからは、まさに独壇場だった。三浦騎手からゴーサインが出るとスッと後続を突き放して勝負あり。最後は2着ミラビリスを5馬身突き放す圧勝劇だった。

「レース後に三浦騎手が『返し馬の時点で、力は上だと感じた』と話していましたが、その通りの強気なレースぶりでしたね。

最後の直線では、序盤にハナ争いを演じたライバルたちが次々と脱落する中、ハイアムズビーチだけが、さらに加速して後続を突き放していました。1200mで5馬身差つけるのは、完全に力が上だった証拠。

デビュー戦の時にも北村宏司騎手が『まだ緩い面があって、追い出してからもバランスを取るのに苦労していた』と話していましたが、まだ少し緩い面がありそうです。ただ、逆に言えば、そんな状態で5馬身の圧勝は立派ですし、それだけ伸びしろも大きいということ。これまでは芝で伸び悩んでいましたが、ダートになって一変しましたね」(競馬記者)

三浦騎手『もっと上に行っても通用する』

 記者が話す通り、昨年6月に迎えたハイアムズビーチのデビュー戦は芝だった。母のユキチャンは関東オークス(G2)を勝つなどダート路線で活躍したが、ハイアムズビーチは芝のデビュー戦を快勝。父が今年の皐月賞馬ジオグリフを輩出したドレフォンということもあって、陣営はその後も芝路線を選択していた。

「最近では今年のヴィクトリアマイル(G1)を勝ったソダシや、メイケイエールなど芝でも十分に活躍できる馬が増えましたが、やはりシラユキヒメから連なるこの一族は基本的にはダートが向いているのかもしれませんね。

ハイアムズビーチも芝スタートの部分で加速に手こずっていましたが、ダートコースに入ってからはスピードの乗りが違いました。三浦騎手も『もっと上に行っても通用する』と話していましたが、勝ち時計も優秀ですし、このままオープンクラスまで一気に連勝ということもあるかも。まだ3歳牝馬ですし、大きな舞台で活躍すれば母やソダシのように競馬界を代表する人気者になるでしょう。今後が非常に楽しみな馬です」(別の記者)

ダンシングプリンス 撮影:Ruriko.I

 三浦騎手のダート短距離といえば、ダンシングプリンスとの活躍をイメージするファンも多いのではないだろうか。

 一昨年に船橋からJRAへ出戻りしたダンシングプリンスは三浦騎手とコンビを組むと、自己条件を3連勝して一気にオープン入り。昨年12月のカペラS(G3)で重賞初制覇を飾った。

 しかし、今年になってC.ルメール騎手との新コンビで遠征したリヤドダートスプリント(G3)で、海外重賞制覇を達成したことをきっかけに三浦騎手から主戦騎手が交代……。海外遠征が絡んでいたとはいえ、2連勝で重賞を勝ったにもかかわらずの降板劇に、ネット上の一部のファンからもSNSや掲示板を通じて三浦騎手に対する同情の声が聞かれた。

「跳びが大きくて、背中が柔らかいのでスピードは感じないが力はある。メリハリのある走りができるようになれば、もっと上に行っても通用する」

 レース後、三浦騎手が称賛したハイアムズビーチとの新コンビは、奇しくもルメール騎手からの乗り替わりで得たチャンスだ。果たして、三浦騎手が新たに手にした“第二の矢”は、どこまで高く飛んでいくのか。今後、大きな舞台でダンシングプリンス&ルメール騎手と対決するシーンがあるかもしれない。

銀シャリ松岡

天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。

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