武豊騎手とC.ルメール騎手が「世紀の一戦」へ静かに火花を散らす!両雄の天皇賞・春(G1)1週前追い切りの「状態」は?
果たして、現役No.1はどちらか――。
30日の天皇賞・春(G1、芝3200m)に向けた1週前追い切りが行われ、有馬記念(G1)の覇者サトノダイヤモンドと、昨年の年度代表馬キタサンブラックが躍動した。
まるで世界王者同士のボクシングのような「世紀の一戦」を前に、早くも独特の緊張感に包まれている競馬界。2頭の絶対王者が激突する史上最高レベルの天皇賞・春は、今年の競馬を占うレースとなりそうだ。
武豊騎手「あの着差は何とでもなる」
先に動いたのは、大阪杯(G1)で改めて圧倒的な強さを見せつけたキタサンブラック(牡5歳、栗東・清水久詞厩舎)だった。19日に栗東のCウッドで行われた1週前追い切りでは、6ハロンを82.8秒、ラスト11.8秒。ほぼ馬なりのまま併せ馬をきっちりと捉え、好調をアピールした。
見守った清水調教師は『日刊スポーツ』の取材に「しゃべることがない。聞くこともないでしょう」と余裕の表情。確かに、この動きを見せられては至って「順調」という印象しか出てこない。1週前としては、文句なく万全の状態だ。
最大のライバル・サトノダイヤモンドとの対決は昨年の有馬記念(G1)以来となるが、主戦の武豊騎手は「あの着差は何とでもなる」とクビ差で惜敗した一戦のリベンジを誓い、「(キタサンブラックが)去年より強くなっているのは間違いない」と静かな闘志を燃やしている。
舞台となる京都コースは、昨年の天皇賞・春を含む3戦3勝。ディフェンディング・チャンピオンとして、今回はプライドを懸けた天王山となる。
C.ルメール騎手「天皇賞はトップコンディションになる」
対するサトノダイヤモンド(牡4歳、栗東・池江泰寿厩舎)は翌日20日に同じく栗東のCウッドで1週前追い切りを行い、2頭の併せ馬を置き去りにする圧巻の動き。池江調教師も「トータルで良くなっている」と確かな手応えを感じているようだ。