エアスピネル「また勝てず」に武豊も陣営も忸怩たる思い? 最大の問題は3歳時から指摘されるあの癖
23日に開催されたマイラーズC(G2)。勝利したのは、2年半ぶりの勝ち星を手にしたイスラボニータ。これまでの鬱憤を晴らすかのような見事な末脚と、インコースをうまく突いたルメール騎手の好騎乗が光ったレースぶりだった。
一方、1番人気に推されたエアスピネル(牡4 栗東・笹田厩舎)は半馬身差の2着。前走東京新聞杯に続き、またも勝利を手にすることはできなかった。
これで今年に入ってマイル戦で1→3→2着。決して悪いわけではないが、どこか歯がゆさのある戦績である。
「決して悪いわけではないが、どこか歯がゆさのある戦績」……。そう、去年とまったく同じといえば同じである。
昨年のエアスピネルは、史上屈指のハイレベルと称されたクラシック路線を完走。皐月賞4着、日本ダービー4着、菊花賞3着と強豪の一角として確かな存在感は放ったが、栄冠をつかむことはできなかった。血統的にマイル~中距離が主戦場という声もあり、4歳初戦は京都金杯からスタートし、春の大目標を安田記念に設定。
だが、初戦こそ勝利したものの、ここ2戦ではこれまで通りの歯がゆい結果。武豊騎手としてもレースのたびに悔しげな発言をしているだけに「こんなものではない」という思いもあるのだろう。
「3歳の頃から指摘されている、道中でのかかり癖がなかなか改善されません。マイルは向いてはいるでしょうが、ここぞというところでそこのマイナス面が影響するのかも。ここまで勝ち味に薄いとなかなか浮上できませんからね。陣営も忸怩たる思いがあるはず」(記者)
2着に入ったことで安田記念への出走は問題ない。本番に向け、エアスピネルにはさらなる変身が求められるだろう。