「第二のジオグリフ」が好調クラブから登場!? アーモンドアイ近親がVスタート
8日、阪神6Rに行われた2歳新馬戦(ダート1800m)は、坂井瑠星騎手の1番人気コンティノアール(牡2歳、栗東・矢作芳人厩舎)が直線押し切って優勝。単勝2倍の支持に応えてデビュー白星を決めた。
11頭立てのレース。大外11番枠からスタートを切ったコンティノアールは、ダッシュを利かせて好位2番手へ。前半1000mを65秒6のスローで通過し、1頭だけ抑えきれないような手応えで3、4コーナーを回る。
直線に向くとすぐに逃げ馬を交わして先頭に立つ。残り200mを切ったところで後ろからクレメダンジュが差を詰めてきたが、1馬身差をつけて難なく振り切った。
「今日のところは完勝といっていい内容だったのではないでしょうか。今後は頭数が増えたり、道中で揉まれたときにどうなるかが課題になりそうです。
重馬場の勝ち時計1分56秒1は平凡ですが、むしろ超スローにもかかわらず2番手で折り合ったレースセンスの良さが目を引きました。馬体にも余裕がありそうでしたので、ここを叩かれての上積みも見込めるでしょう」(競馬誌ライター)
「第二のジオグリフ」が好調クラブから登場!?
なお本馬を所有するライオンホースレースは、これが2歳世代では2頭目の勝ち上がり。ここまで4頭がデビューして【2-1-2-0/5】、複勝率は100%をキープしている。
ドレフォン産駒のコンティノアールは、そんな好調クラブの代表・田畑利彦氏が昨年のセレクトセールにおいて7700万円(税込)で入手した期待の1頭。祖母は2006年のエリザベス女王杯(G1)を勝ったフサイチパンドラだ。
近親には国内外でG1・9勝をあげたアーモンドアイがいる良血のため、レース後にはSNSやネット掲示板などで「将来的には芝で走る姿も見たい」といった声が上がったのも当然だろう。
ちなみに父ドレフォン×母父キングカメハメハ×母母父サンデーサイレンスという配合は、今年の皐月賞(G1)を勝ったジオグリフと全く同じ組み合わせである。
本馬を生産したレイクヴィラファームもTwitterの公式アカウントに「馬体の大きな男の子でしたが、動きの軽さが目を惹く子でした」と投稿していることから、今後は第二のジオグリフのような馬になれる可能性も秘めているかもしれない。
「コンティノアールは今回ダートで初戦を迎えましたが、陣営は直前まで芝でのデビューも考えていたみたいですね。
530キロの馬体は芝を走るにはだいぶ大きいようにも映りますが、近年ではサリオスも似たような馬体でクラシックを好走しただけに、さほど気にする必要もなさそう。スピードとパワーを兼ね備えたタイプだと思われます」(同)
レース後、坂井騎手は「最後もしっかり反応してくれて、いい内容で勝てた」と走りを評価し、陣営も「能力はありそう。これから成長してくれれば」と期待を述べている。
管理する矢作師はステイフーリッシュで先週の凱旋門賞(G1)に敗れた際、「馬場に対応できる四輪駆動の馬を連れてくるしかない」と語ったが、本馬みたいなタイプの馬が案外それに当てはまるのかもしれない。今後の進路に注目してみたい1頭だ。