天皇賞・秋(G1)パンサラッサに救いの手!? 田原成貴氏が言及した意外な“アシスト役”とは

 30日、東京競馬場で行われる第166回天皇賞・秋(G1)には15頭が集結。昨年のダービー馬シャフリヤールや今年のダービー2着馬イクイノックスなどを中心に混戦模様となっている。

 そんな天皇賞・秋の注目トピックの一つが“ハナ争い”、つまりどの馬が先手を取るかだろう。

 候補としては、パンサラッサ、バビット、ジャックドールの3頭の名前が挙がる。中でも陣営が堂々逃げ宣言をしたパンサラッサが最有力とみていいだろう。

 27日に枠順が確定すると、元JRA騎手の藤田伸二氏が自身のTwitterに「ええ枠引いたな? 今回は楽に逃げれるから強みだな?」(原文ママ)と投稿。3番枠を引いたパンサラッサにとって、距離ロスなく運べる内目の枠はプラスになるという見立てを披露した。

安藤勝己氏「パンサラッサは外枠が欲しいんじゃないかな」

 一方で、枠順が確定する前の段階で「パンサラッサは外枠が欲しいんじゃないかな」と、藤田氏とは逆の見解を示していたのが同じく元騎手の安藤勝己氏だ。詳細は27日に公開されたYouTube『アンカッちゃんねる』を見ていただきたいが、安藤氏はバビットとパンサラッサの枠の並びをポイントの一つに挙げていた。

「本来なら逃げ馬は内枠が理想だと思いますが、最近のパンサラッサは出脚が鈍く、楽にハナを奪えなくなっています。パンサラッサがバビットよりも外枠なら、バビットを内に見ながら行くことができますが、逆の並びだと外からかぶされる可能性があります。安藤氏はその辺を懸念していました。

今回は3番枠のパンサラッサに対し、バビットは12番枠。安藤氏の見立てが正しいとすれば、パンサラッサ陣営にとってはあまり好ましくない枠の並びといえるでしょう」(競馬誌ライター)

 宝塚記念(G1)と札幌記念(G2)を見ても、パンサラッサはハナを奪うまでかなり苦労していたのは間違いのない事実。もしバビットが主張すれば、こちらがすんなりハナに立つ可能性もあるだろう。

 ただし、2頭の枠順は内(3番枠)と外(12番枠)にやや離れたため、パンサラッサが外から被される懸念は少し和らいだのではないだろうか。

 さらにパンサラッサにとって強力な援軍となり得る存在もいるという。これについて独自の見解を示したのがこれまた元騎手で、9月に『東京スポーツ』に“就職”した田原成貴氏だ。

ポタジェ

 同氏は、枠順確定後の28日に公開されたYouTube『東スポレースチャンネル』の動画で展開予想を披露。「最近のパンサラッサはスタートも速くないし、ダッシュもつかない」と安藤氏とほぼ同じ見方を披露したが、パンサラッサが救われるかもしれない点として、すぐ隣の4番枠に入ったポタジェの存在を挙げた。

 田原氏は、ポタジェの鞍上が吉田隼人騎手であることに着目。「多分(吉田隼騎手がスタート後に)外目に張って(パンサラッサを)ガードしてくれると思います」と、動画内で述べた。

「つまり、(吉田)兄弟の間で忖度が生じるかもしれないということですね。ご存じの通り、パンサラッサの吉田豊騎手とポタジェの吉田隼騎手は9歳違いの兄弟です。

ただ、あからさまなガードをすることはないと思います。パンサラッサとすれば多少出脚が鈍くても、ポタジェに前をカットされるような可能性は低いということなのでしょう」(同)

 ジャックドール以外の有力馬は差し、追い込みタイプが多い印象の今年の天皇賞・秋。パンサラッサを中心に、バビット、ジャックドール、そしてポタジェを含めて、どのような力学が働き、どのようなペースと隊列になるのか。

 今年の天皇賞・秋の最大の見どころの一つは、スタート直後にやってくる。

中川大河

競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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